友安製作所のお店、東京・大阪の「友安製作所Cafe」と福岡の「友安製作所とハンバーガー」では、オリジナルのクラフトビールをご用意しています。3つのお店の共通点は、看板メニューのハンバーガー。クラフトビール好きの社員からの提案がきっかけで、「友安製作所のハンバーガーにあうビール」をテーマに、2021年に最初のオリジナルビール「ゴリゴリペールエール」が誕生しました。
以来、毎年11月に開催する「トモフェス」にあわせて、オリジナルビールをつくるのが恒例に。昨年までで、4種類のビールを発表してきました。醸造を手がけるのは、大阪のクラフトビール醸造所「ブリューパブスタンダード」さん。仕込みの日には友安製作所スタッフも工房にお邪魔してビールづくりの最初の工程をお手伝いしています。今回は、その「ブリューパブスタンダード」代表・松尾さんに、友安製作所オリジナルビールの魅力について伺いました。
目次
「ブリューパブスタンダード」ってどんな会社?
松尾さんが「ブリューパブスタンダード」の最初のお店を立ち上げたのは、クラフトビール文化の黎明期。世間ではまだあまり知られていませんでしたが、旅先のアメリカや当時暮らしていた東京の街でクラフトビールに出会い、すっかり虜になっていました。そんな松尾さんが、故郷大阪で自分の店を持つときに選んだのが、「ブリューパブ」というスタイル。「ブリューパブ」とは、自分たちでビールをつくり、料理とあわせて提供するお店のことです。「大阪にもクラフトビールブームがきっと来るはず」と睨み、修行をスタート。そして10年前に1号店の「テタールヴァレ」をオープンさせました。いまでは大阪市内で4つのお店を展開しています。
クラフトビールはつくり手の個性が現れるのが大きな魅力のひとつです。「テタールヴァレ」のお店に並ぶビールのラインナップやレシピは、毎回つくり手に委ねられているので、いつでも新しい出会いを楽しめます。「どんな料理とあわせるか」「どんな季節や時間帯に飲んでほしいか」そうしたイメージから考えることも多いのだとか。お店に並んだビールから、つくり手の想いを連想するのも面白そうです。
今回お邪魔したのは1号店の「テタールヴァレ」
大阪市内に4店舗ある「ブリューパブスタンダード」のお店は、それぞれコンセプトが異なり、どの店舗に行っても違う楽しみ方ができるのが魅力です。実際にビールを醸造しているのはそのうちの2店舗。計8名のブリューワーが手がけるビールは、どれも料理と一緒に味わう「食中酒」として考案されており、それぞれのお店で料理とのペアリングを楽しめます。
今回取材にお邪魔した1号店の「テタールヴァレ」は、料理にフレンチのエッセンスを取り入れたカジュアルなビストロ。木のぬくもりを感じるアメリカンな雰囲気の気取らないお店です。2号店の「ブリューパブセンターポイント」はクラフトビール×BBQ料理のお店。ニューヨークのカルチャーに影響を受けたスタイリッシュな店内にはガラス張りの工房も併設されており、いつでも見学することができます。3号店の「天6アタック」は台湾の夜市をコンセプトにした、賑やかで遊び心あふれるスタンド。 夜市の屋台をイメージした料理のなかでも、松尾さん考案の「豚足」が看板メニューです。そして、今年春にオープンした新店舗「ちるちる」は、“おしゃれな角打ち”をテーマとした新しいスタイルのお店。テイクアウトも可能で、まるでコンビニのような気軽さでクラフトビールを楽しめます。

クラフトビールってどうやってつくるの?
実はクラフトビールづくりは、そのほとんどが力仕事!例えば、最初の工程で麦芽を煮込む寸胴鍋はとても大きいので、焦げないようにこれまた大きな木ベラでかき混ぜるのも一苦労です。友安製作所スタッフも毎年一生懸命お手伝いしています。体力も、職人の感覚も欠かせないビールづくりですが、松尾さん曰く、美味しいビールをつくるために一番大切なことは「器具の清掃」なんだそう。たくさんの器具を使うので、そのひとつひとつを綺麗な状態にしておくことが味の安定感や、繊細さにつながります。「ブリューパブスタンダード」のブリュワーさんたちは、清掃を含めたすべての工程に丁寧に取り組むことで、いつでも一番美味しいビールを目指しています。

つくる工程はほぼ同じですが、麦芽やホップなどの組み合わせ次第で、出来上がるビールはまったく違うものに。小さな工房には無限の可能性が広がっています!

友安製作所の「ゴリゴリペールエール」はどんなビール?
友安製作所オリジナルビールのコンセプトは「ハンバーガーにあうビール」。その原点となる「ゴリゴリペールエール」について、改めて松尾さんに解説していただきました。
「ゴリゴリペールエール」のベースは、ブリューパブスタンダードの定番「アメリカンペールエール」。苦味や炭酸が強すぎず、ほどよい甘みが感じられる味わいが特徴です。肉の甘みと麦の甘み、グリルしたお肉の香りと麦の香ばしさが口の中で調和するイメージで作られています。
友安製作所のハンバーガーは、香り高いバンズと味わい深い肉々しさにこだわった本格的なグルメバーガー。まさに、そんなハンバーガーにぴったりのペールエールです。「ゴリゴリペールエール」は、浅草橋・阿部野・博多のお店の定番ビールとしてご用意しているので、ぜひハンバーガーとあわせてお楽しみください。
歴代のトモフェス限定ビールをご紹介
これまでつくってきた4種類のオリジナルクラフトビールを、ラベルと共にご紹介。ラベルのデザインは、クラフトビールが大好きな友安製作所のデザイナーJessie(ジェシー)が手がけた力作です。
ゴリゴリペールエール(2021年)
初代オリジナルクラフトビールは、アメリカンペールエールスタイルの「ゴリゴリペールエール」。

ゴリゴリフェスタIPA(2022年)
2代目は、定番のIPAをトモフェス限定のお味に。お祭りらしいPOPなラベルも印象的でした。

ビッグボス・スタウト(2023年)
3代目は黒ビールのスタウト。すっきりとした飲みやすい黒ビールを目指しました。

トモヤス・ホーリー・ヴァイツェン(2024年)
4代目は、ホワイトビールのヴァイツェン。フルーティかつまろやかな味わいで、クラフトビール初心者さんにも好評でした。

今年の「トモフェス」限定ビールはどうなる?
今年も11月15日(土)・16(日)に、「友安製作所Cafe&Bar 阿部野」前にて、「トモフェス2025」を開催します!ということで、インタビューの最後は今年のビールの話題に。作戦会議の結果、スモーキーな香りと、スパイスを効かせたビールづくりに挑戦することになりました!その名も「ドン・スモーキー」。友安製作所の会長Don(ドン)が手作りし、カフェの「ベーコンバーガー」につかっている自家製燻製ベーコンのレシピを拝借して数種類のスパイスをブレンド。そして燻製チップをイメージして、スモーキーな香りをプラスしたちょっぴり個性派のビールになる予定です。どんな仕上がりになるのかスタッフも今からわくわく。ぜひ会場でご賞味ください!
《クラフトビールづくりの主な工程》