こんにちは。ライターJackyです。
友安製作所は2025年3月、大阪・八尾市にある本社オフィスをリニューアルしました。
敷地内の工場だった建物を改装し、各部署が集うワンオフィスに。
すべてを自社でデザイン・施工した思い入れのある新オフィスについて、デザイナーのSammyにインタビューしました。
目次
働く場所も自分たちでつくる。新オフィスリニューアルの背景
変化する友安製作所を知ってもらいたい
旧オフィスの頃から、オフィス見学や工場ツアーのお客様が多かった友安製作所。
取り扱うアイテムも社員数も年々増加し、どんどん変化していく友安製作所を「もっとを知ってほしい!」という想いからリニューアルを決定しました。
そのために新オフィスは、すべて自社のデザイナーがデザイン・設計し、友安製作所工務店が施工を担当。
インテリアアイテムの企画・製造・販売だけでなく、「オフィスも丸ごとつくる会社」として、皆さんに友安製作所の可能性を知っていただきたいと思っています。
デザインコンセプト
デザインコンセプトは、“集いたくなるオフィス”

リモートワークが当たり前となった近年ですが、友安製作所はあえて“フル出社”のスタイルを取っています。
それは、Faca to Faceでコミュニケーションを活発化させることによって、新しいアイデアが生まれると考えているから。
そのために新しくしたオフィスのデザインコンセプトは、「集いたくなるオフィス」。
社員数が増えても、多様性が広がっても、それぞれのつながりが築けるようなオフィスをつくりたいと考えました。
それが、快適性はもちろん、見た目にも「ここで働きたい」と思える空間です。
オフィスがショールームに!多種多様なテイスト
▼デザイナーSammy
「そしてもう一つ大きなテーマが、リアルなショールームのように、友安製作所の取扱商品をふんだんに使った空間であること。壁紙や床材、ウォールパネル、フェイクグリーンなどの商品、そして什器や建具は全て友安製作所工務店がオリジナルで製作しました」。
これら友安製作所の取扱商品を使い、シンプル、ナチュラル、フェミニン、ヴィンテージ、ホテルライク風などバラエティ豊かなインテリアテイストをワンフロアに展開し、ショールーム化しています。
例えば、中心にあるシンボルツリーの周りは、木の素材感を活かしたナチュラルテイスト。
工務店事業部のスペースは、アイアンの素材むき出しの荒っぽいカッコ良さを。
女性の多いサービス部門は、優しくフェミニンなテイスト。
といったふうに…。
新オフィスのインテリアスタイルは、多種多様なテイストを扱い、個性豊かな社員が集う、「友安製作所そのもの」と言えるかもしれませんね。
空間ごとに見る、凝ったディテール
スペースごとにテイストの異なる新オフィスは、デザイナーやつくり手たちが凝りに凝った空間をつくり上げています。
それぞれご紹介していきますので、ぜひチャックしてみてください。
技術が詰まったオリジナルの建具

新オフィスは、工場の階段を上がった3階。
ガシャガシャと鳴り響く機械の音を背に上った階段の先には、ラグジュアリーなシャンデリアとガラスに囲まれたエントランス。
ものづくり現場の武骨なスタイルを残した工場とは、全く異なる世界観の空間が広がるエントランスは、この新オフィスの目玉の一つです。
▼デザイナーSammy
「三方面の建具は、マットな黒のアイアンとクリアなガラスの組み合わせ。すべて当社の職人たちが手間暇かけてつくり上げています」
そしてエントランスの天井には、人気の高い大理石柄のウォールパネルを。
さらにアクセントとして、天井からフェイクグリーンと照明を垂らし、ヨーロッパの古城のような雰囲気です。

人も家具も自由に。フレキシブルなS字テーブルスペース

エントランス真正面にあるのが、シンボルツリーとS字のフレキシブルテーブル。
シンボルツリーには、集いたくなるオフィスの象徴として、「やすらぎ」「平和」といった意味があるオリーブを選びました。
▼デザイナーSammy
「S字のフレキシブルテーブルは、6つのデスクに分割することができ、そのうち3つが昇降式デスクになっています。一部フリーアドレスも導入していますので、この昇降式デスクもメンバーに人気が高いスペースです。もちろんこちらも友安製作所の特注」。
シンボルツリーの足元には、打ち合わせやお客様の待合にも便利な円錐型のソファを配置。
トモヤス家具製作所でコラボしている椅子メーカー・オーツーさんのソファに、友安製作所のファブリックを張ってもらいました。
ユニークなクジャクの柄で、お客様からも「こんな柄があるんですね!スゴイッ!」と驚きのコメントをいただくアイテムの一つです。
隠れ家のようなミーティングルーム

隠れ家のようなこちらのスペースの名前は「cozy(コージー)」。
「居心地の良い」という意味を持つこのスペースは、ちょっとしたミーティングや雑談スペースに使っています。
周囲の壁面には、友安製作所が推奨している「トモヤスライブラリー」の本たちが並び、ヨーロッパのアンティークなアパートメント風に。
ところどころにレイアウトしたフェイクグリーンのアクセントも効いています。
「お気に入り」ができる5種類のトイレスペース
一般的には、「見せたくない場所」だと思いますが、新オフィスで、ぜひ見ていただきたい場所の一つが「トイレ」。
5つのトイレを設置しているのですが、それぞれ使っている壁紙や床材が異なり、個性的な個室空間になっています。
使用している壁紙の種類も2種類だったり、3種類だったり。
社員それぞれで「お気に入りのトイレ」ができつつあります。
オリジナル壁紙のユニークな手洗いスペース

ワンちゃんのユニークな壁紙に、大きなミラーをサングラス風に取り付けた手洗いスペース。
コチラの壁紙は、老舗壁紙メーカー「トキワ」と、友安製作所がコラボレーションしたオリジナル。
他にもアメリカンショートヘアのデザインや、日本画のデザインなど個性的な9デザインがそろっています。
ジャングルのようなグリーンウォール

エントランスを入って正面、Boss(社長)の席の背面は、まるでジャングルのようにモジャモジャしたグリーンウォール。
友安製作所でも人気のグリーンウォール「Euphoria(ユーフォリア)」をふんだんに使っています。
ちなみに、「人の視界に占める緑の割合(緑視率)が10~15%の場合、最も精神的ストレスが緩和され、パフォーマンスが向上する」という研究結果も出ていて、新オフィスのいたるところにフェイクグリーンが飾られています。
人気壁材の見本市!ミーティングルーム

広々とした新しいミーティングルームには、友安製作所で人気の壁材をたっぷりと使いました。
手軽にホテルライク風のインテリアが実現できる天然木のフォールディングウォールパネル 「RIB:BO・リブボ」や、リアルな天然石シートで石壁をつくることができる「デコストーン」シリーズなど、ミーティングルームが壁材の見本市のような空間になっています。
デットスペースもショールームに

cozyの横のデッドスペースもショールームに。
柱部分にはカラフルなタイル(サブウェイタイルシール 「ベルゲンワッフル」)を貼り、天井からは大きさの異なるガラス製の照明を2つ垂らしています。
本来は使われないスペースや、物を置きたくても置けないような中途半端な広さのスペース。
そんなスペースも、アイデア次第で友安らしく活用しています。
下がり天井で間接照明と断熱効果

新オフィスを9区画に分け、ブラック系の下がり天井を施しています。
下がり天井の段差部分に間接照明を設置することで、照明の光が天井に反射して空間のアクセントに。
また、こういったデザイン性の部分だけでなく、新オフィスが建物の最上階ということもあり、断熱効果も狙った設計になっています。
場所ごとに異なるテイスト
キッチンもスタイリッシュに

オフィスの一角には、海外のカフェを思わせるような洗練されたキッチンスペースが広がっています。
黒のアイアンと温かみのある木材を基調にしたデザインは、見た目の美しさだけでなく、使い勝手の良さにもこだわったもの。
ときにはコーヒーを片手に雑談を楽しむなど、ちょっとしたコミュニケーションの場にもなっています。
木を活かしたナチュラルなスペース

ブランドコミュニケーション課のスペースは、木の素材を活かした造作家具を造り付け、ナチュラルなイメージに。
円錐型ソファのあるコミュニティスペースにもなっているので、そのまま簡単な打ち合わせをすることもあるんですよ。
アイアンを活かした無骨な空間

打って変わって工務店事業課とレンタススペース事業のスペースは、無骨なアイアン素材を使った什器が目を引く、男前なインテリア×インパクト大の花柄の輸入壁紙が特徴。
鉄の加工は、友安製作所が創業以来得意とする分野。
自社の職人たちが、スタイリッシュで機能的な空間に仕上げてくれました。
優しくフェミニンなイメージに

ソーシャル営業課のスペースは、女性が多いチームということもあり、フェミニンで優しいイメージに。
アイアンにスモーキーミントのカラーを塗装してオリジナルの什器をつくっています。
こういったアイアンの技術を駆使した友安製作所のオリジナルブランド「TEKKICRAFT」では、こういったスモーキーミントやナチュラルベージュ、グレー、ブラックなどのカラーも展開中。
新オフィスと同様に、さまざまなテイストのインテリアにマッチするアイアン製品を選ぶことができます。
社員に聞く「新オフィスになって良かったこと」
新しくなったオフィスには、本社勤務のスタッフ約80人が働いています。
企画、Web、広報、クリエイティブ、工務店、総務、カスタマーサービス、まちづくりといったさまざまな役割を持ったスタッフたちに、新オフィスについてのリアルな感想を聞いてみました。
▼「一つのフロアにまとまったことで、他部署との連携も取りやすくなりました。ますます気軽に声をかけやすい雰囲気になりましたね」
▼「広々としたスペースで開放感ができたので、ストレスが少なく働くことができています」
▼「照明的にもカラー的にも明るい空間になって、気持ちよく仕事ができますね」
▼「昇降デスクが使えるようになって、パソコン作業も立ってできるようになりました。健康の面でも、気分転換としても活用しています」
▼「出社するのが楽しみになるような空間!おしゃれな職場で働くと、モチベーションも上がりますね」
働く空間にも自分たちのカラーを
まるごと友安製作所がつくった自分たちのオフィス。いかがでしたでしょうか?
新しくなったオフィスでの仕事は、モチベーションも上がり、何よりみんなと集うのがさらに楽しいオフィスになりました。
皆さんも、ぜひ友安製作所のオフィスや工場に足を運んでみてください。
そして、皆さんのオフィスも、ぜひ皆さんの想いに合った新しいカタチに!