「ハイムテキスタイル2024」レポート

友安製作所では、今年も世界のトレンドをキャッチするため、ヨーロッパのさまざまな展示会に足を運んでいます。
その一つが、2024年1月9日~12日にドイツ・フランクフルトで開催された『Heimtextil(ハイムテキスタイル)2024』
今回は実際にハイムテキスタイルに足を運んだバイヤー・Aliceに、その様子を聞いてみました。

ハイムテキスタイル

友安製作所がほぼ毎年足を運んでいる『ハイムテキスタイル』は、ドイツのフランクフルトで開催される世界最大のホームテキスタイル・コントラクトテキスタイルの見本市です。
ヨーロッパだけでなく、世界中から壁紙やカーテン類などのインテリアメーカーが出展し、バイヤーたちがこぞって訪れる展示会です。

新型コロナの影響で2年ぶりの開催となっていた2022年夏に比べると、開放されている区画も多く見かけましたが、やはりコロナ禍以前と比べると、少し寂しい印象だったようです。
しかし、それでも世界最大の見本市というだけあって、最終的には約130ヶ国から46,000人の来場者、60ヶ国から2,838の出展者が集まり、前回よりも25%増加したようです

ハイムテキスタイルに見るトレンド

人間の髪の毛由来の繊維も!?

今回のハイムテキスタイルの大きなテーマは、「new sensitivity(新しい感性)」。サステナブルな生産と行動、そしてAIにも焦点を当てていました。

テキスタイルの生産については、このテーマに基づいて、植物由来のテキスタイル、バイオエンジニアリングテキスタイル、テクノロジーテキスタイルといったものが取り上げられていました。
また、トレンドカラーに関しても、環境保護という価値観を重視し、「五感に響く色」を追求しています。
とここで、「トレンドの展示会なのにデザインやカラーはどうなってるの!?」という印象になりますが、近年はこういった繊維産業の新しい取り組みを展示したものが多いようです。

Alice「全体を見た印象のトレンドは、ここ数年に引き続き、エコロジー、リサイクル、アップサイクル、といったサステナブルにつながるキーワードが多かったですね。植物や廃棄されたゴミによって作られるテキスタイルも見られました。なかでも驚いたのが、上の写真のように人間の髪の毛で作った糸のようなものも!凄い発想ですよね」。

トレンドカラー

トレンドカラーにおける「新しい感性」も、エコロジーの価値観を大切にしたものが提案されていました。
「五感に響く色」を追求していたようで、上の写真のようなイメージが展示されていました。
天然素材によって発色したものや、バイオエンジニアリングによる革新的な発色プロセスを経たものなど、カラーそのものというよりも、トレンド全体の傾向として、その生産方法にこだわっているようです。

具体的なトレンドカラーとしては、下記のような展示がありました。
ブラウンからオレンジ、レッドのくすんだ感じの低彩度のカラー、同じくブルー系も低彩度のカラーでした。

【景気で左右されるトレンドカラー】
Aliceがヨーロッパのメーカーさんから「日本ではどんな色が流行っているの?」と聞かれ、「ホワイト、ベージュ、グレージュ、グレー」と答えると、「ヨーロッパも一緒だよ」と言われたそうです。
トレンドカラーは景気に左右されると言われていて、一般的に景気がいいと鮮やかな色が流行り、景気が悪いと無彩色や低彩度の色が流行る法則があるそうです。

トレンド:植物由来のテキスタイル

植物由来のテキスタイルが、数多く展示されていました。
「植物由来」というのは、石油系の原料など合成された原料ではなく、天然の「成長するもの」を原料とするテキスタイル
サボテンやジュードなど、植物そのものを原料とするものと、バナナ、オリーブなど生産時に残った副産物を原料とするものに分けられるようです。

さらに、下の写真は、水や殺虫剤、肥料などの管理で人間が生産に介入しない天然素材の可能性を提示したもの。
こう見ると、植物のあらゆるものが繊維として生まれ変わることができそうです。

トレンド:バイオエンジニアリングテキスタイル

様々な新しい「バイオエンジニアリングテキスタイル」も提案されていました。
トウモロコシ、草、サトウキビなどに含まれるタンパク質などが由来の繊維ということで、素材は異なるものの、共通するのは“生物分解”が可能だということでした。
こう見ていくと、インテリアの見本市というより生物や化学系の産業展のように見えますね。

【生分解とは?】
バクテリアや菌類などによって、有機化合物が無機物にまで分解されること。無機物とは、水や二酸化炭素など。

窓周り・壁のトレンド

窓周りや壁のトレンドとしては、上の写真のようなカラーの組み合わせが提案されていました。どれもトレンドカラーと同じく優しめの色合いです。
挙げられていたキーワードは、「保護、機能的、技術的、回復力、ソリューション志向、幸福感、思いやり」といったものでした。

友安製作所のカーテン類や壁紙でも、こういったカラーをたくさん扱っています。カラーやテクスチャ別の検索も可能ですので、ぜひ活用してみてください。

質感のトレンド

友安製作所でも取り扱いのあるスペインのファブリックブランドも出展していました。
カラフルなデザインも多いこちらのブランドですが、柄よりもジャガードなどの「織り」で質感を出したものが人気のようです。
友安製作所でもそういった商品を扱う予定なので、期待してください!

下の写真のように、刺繍や様々な織りを使ったテキスタイルがたくさん展示されていました。
カラーは落ち着いたものが多いですが、凝った織りや質感で個性を出しているようです。

ハイムテキスタイルギャラリー

最後に、ハイムテキスタイルの様子を写真と一緒にご紹介します。

寝具などのコーナーもトレンドカラーは低彩度でまとまっていました。
前回に引き続き「眠り」についての注目度は高いようです。

無造作に結んで展示されているテキスタイルが多く見られました。

テクノロジーテキスタイルのコーナーには、最先端の技術展示がされていました。

会場内には、いくつものカフェがあり、商談や休憩に使われていました。

おわりに

今回のハイムテキスタイルでは、カーテンや壁紙など、様々なカラーやデザインの商品を発掘することができました。近々、皆さんにご紹介できると思いますので、楽しみにしていてください。

来年のハイムテキスタイル2025は、1月14日~17日の3日間開催されます。また来年も友安製作所のバイヤーが足を運び、世界のトレンドを取り入れた商品をたくさん発掘したいと思っています。