友安製作所では、今年もミラノサローネ&フォーリサローネに足を運んできました。
ミラノサローネ(正式名称:Salone del Mobile.Milano)は、イタリア・ミラノで毎年開催される世界最大級のインテリア&デザインの祭典。
それと連動してミラノ市街で開催されるのが、フォーリサローネであり、その期間を総称してミラノデザインウィークと呼ばれています。
今年はインテリアコーディネーターのSammyが視察に行ってきました!
海外の展示会視察は、個性あふれる友安製作所のものづくりに欠かせない要素の一つ。リアルな現場のトレンドや熱気をお届けします。
目次
ミラノデザインウィークに行ってきました!

世界最大のデザインと家具の祭典「ミラノデザインウィーク」。
2026年も、本会場であるロー・フィエラミラノで開催される「ミラノサローネ国際家具見本市」と、ミラノ市街全体を舞台に繰り広げられる「フォーリサローネ」が連動し、世界中からインテリア業界の関係者が集いました。
ミラノサローネは、家具を中心とした見本市に加えて、キッチン・バスのカテゴリーと照明のカテゴリーが1年ごと交互に展示されます。そして、今年2026年は「キッチン」に特化した年でした。
- 会期:2026年4月21日(火)〜4月26日(日)
- 来場者数(ミラノサローネ)
167カ国から316,342人を記録。特にドイツ、スペイン、オーストリアなどヨーロッパ圏からの来場者増加が目立ちました。 - 出展ブランド数(ミラノサローネ)
メインの展示には915ブランド(うち139が新規・復帰出展)が集結。
また、若手デザイナーの登竜門である「サローネサテリテ」には、39カ国から35歳以下のデザイナー約700名が参加し、次世代の才能が活躍していました。
サローネ&フォーリ2026は“金属系素材”が目立った!

壁付けの棚も金属系 
金属系素材でつくられた椅子
私たちが、ミラノサローネ2026の展示を回って一番驚いたのは、「金属系素材」の多さです。
昨年までは木材やファブリックを中心としたオーガニックなトレンド素材が多く、あらゆる家具にそれらの素材が使われていました。
しかし今年は、ステンレス、クローム、アルミニウムなどの「金属素材」を主役、もしくはアクセントにしたものがとても目立ちました。
サステナブルな素材としても
サステナビリティは世界の見本市で、もはや“当たり前”の軸になっています。その環境配慮の観点からも、金属が再評価されていたようです。
特にアルミニウムやステンレスは「リサイクル性が高く、半永久的に使用できる」という強みがあり、注目されていました。
今年はあえて塗装や過剰なコーティングを施さず、ヘアライン仕上げや鏡面仕上げ、バイブレーション仕上げなど、金属本来の質感や経年変化を隠さずに生かすプロダクトが支持を集めていたようです。
金属+○○の異素材の組み合わせ

一枚板のテーブルの脚がアイアン 
テーブル脚が不思議な形状の金属
金属を単体だけでなく、温もりや有機的な要素と掛け合わせるデザインも多く見かけました。
例えば、「無機質なステンレス×温かみのあるウォールナット材」、「鏡面仕上げのクローム×ファブリック」 といったふうに、相反する特性を持った素材を組み合わせたアイテムも目立っていました。
アウトドア系の家具やリアルなフェイクグリーン
次世代のプラスチック家具

チェアやソファなど、アウトドアで使用する家具も前回以上に多く展示されていました。
特徴としては、従来の石油から新規に作られたバージンプラスチックではなく、リサイクル素材でつくられていること。
さらに、製品の寿命が尽きた後のことまで設計に加えているものも多く展示されていました。例えば、「プラスチック+金属」などの異素材ミックスではなく、プラスチック単独素材でつくることで、廃棄時の分別が不要になるというものも。
さらに、「プラスチック=チープ」なイメージになる光沢感を押さえ、マットな質感の素材が目立ちました。カラーも自然に馴染むような「くすみ系」が主流です。

展示全体で目立ったカラーは、上の写真のようなくすんだグリーン系やくすんだピンク系が多かったですね。ビビッド過ぎるものではなく、実際のインテリアにも取り入れやすいカラーです。
リアルなフェイクグリーン
今や展示会に欠かせないフェイクグリーンですが、今年はより本物に近い、リアルなフェイクが目を惹きました。
特に壁面グリーンが多く、写真左では、金属系のサインと組み合わせて使われるなど、他のインテリアアイテムを引き立てる重要な役割を果たしていました。

友安製作所でも「ユーフォリア」という壁面用のフェイクグリーンをはじめ、大型の鉢植えタイプや、ちょっとしたディスプレイに使える小さなものまで、さまざまなフェイクグリーンを扱っています。今回のミラノでは、それらのディスプレイのアイデアも吸収できました。
街のすべてが展示場「フォーリサローネ」

ミラノ市街全体が舞台となる「フォーリサローネ2026」。公式な国際見本市であるミラノサローネとは異なり、より自由なデザインと情報の発信地になっています。また、ミラノサローネは企業の出展者がメインですが、フォーリサローネは学生やアーティスト、スタートアップも目立っています。
今年のテーマは、「Essere Progetto(Be the Project / プロジェクトそのものになる)」。毎年、実験的な展示も多く、ミラノサローネとはまた違った面白さがあります。
今年私たちは、市街地の展示を歩いて回るだけでなく、レンタカーを手配して郊外の廃工場を使った展示場にも足を運びました。

市街地は歴史的な建造物をそのまま使った展示が印象的で、どこを見て回ってもため息が出るような素敵な風景ばかりでした。
アルコヴァ(ALCOVA)2026

フォーリサローネの中でも、特に前衛的で独立したデザイナーやブランドが集まるプラットフォームとして絶大な人気を誇る「ALCOVA(アルコヴァ)」。
毎回「ミラノの忘れ去られた歴史的建造物や廃墟」を舞台に選ぶことでも知られていますが、第11回目となる2026年は、郊外での開催から再びミラノ市内へと帰還し、大きな話題を集めました。
今回は「バッジョ軍病院」と「ヴィラ・ペスタリーニ」の2つの会場で展示が行われていました。特に私たちが注目したのが、バッジョ軍病院。世界中から集まった新進気鋭のデザイナーたちが、廃墟のロケーションを活かして思い思いの作品を展示していました。

通常は足を踏み入れることができない廃墟での展示は、私たちも良い刺激をもらいました!

Capsule Plaza(カプセル・プラザ) 2026

カプセル・プラザは、デザイン雑誌『Capsule』の創設者であるアレッシオ・アスカリ(Alessio Ascari)がキュレーションを手がけるハイブリッドな展示イベント。
ミラノデザインウィークの中でも、「今最もクールで先端的なハブ」として世界中のクリエイターから熱烈な支持を集めています。


今回の展示では、日本の「カリモク家具」も「Karimoku Research」として出展していて、和の要素を取り入れたラウンジスペースも印象的でした。
エルメス(Hermès)の展示

今年のエルメスの展示は、驚くほどシンプルで、無駄なものをそぎ落とした印象。新作の家具やオブジェ、テキスタイルが、光も計算しつくされた空間に展示されていました。

会場を普通に歩いていたのでは見られないような位置に展示物があるなど、私たちでは想像できないようなデザイン性の高い空間でした。毎年楽しみにしているブランドの一つです。


上から見ないとわからない展示も
グッチ(Gucci)の展示
毎年注目を集めるグッチの展示。今年は、16世紀から残るサン・シンプリチャーノ大回廊を舞台に、現在と過去を結ぶような没入感のあるエキシビジョンを開催していました。
105年にわたるグッチの歴史を原点からタペストリーで表現した展示も印象的。下の写真は第7のタペストリーで、「A House Reborn(ブランドの再生)」を意味しているそうです。
中央の女性が1995年当時MTVで注目を浴びたシグネチャールック、光沢のあるシルクサテンのシャツとタイトなフレアパンツ(ローライズパンツ)を身にまとっています。

【ギャラリー】ミラノサローネ&フォーリサローネ2026
2026年も、ミラノサローネとフォーリサローネでたくさんの写真を撮影してきました。ここからはその一部をご紹介します。少しでも現地の雰囲気が伝わりますように!







































私たち友安製作所のオリジナルブランド『by TOMOYASU S.S.』も、鉄を使ったアイテム。木材と組み合わせることも多く、新しいデザインのヒントになるような展示がたくさんありました。