Heimtextil(ハイムテキスタイル)2026のトレンドレポート

2026年1月13日~ 16日に、ドイツのフランクフルトで開催された世界最大級の国際ホームテキスタイル・コントラクトテキスタイル専門見本市「Heimtextil(ハイムテキスタイル)2026」。
“Lead the Change”(変革をリードする)のスローガンのもとに開催されたこの見本市に、今年も友安製作所の商品企画のメンバーが視察に行ってきました! ハイムテキスタイルで発信されるテキスタイルトレンドは、毎年業界の指針となるトレンド
今回は、初めて視察に参加したVivi(ヴィヴィ)にリアルな感想やキャッチしたトレンドを解説してもらいます。

この人に聞きました!

■ Vivi:マーケットデザイン部 企画課

商品企画を担当する新卒3年目。
今回初めてヨーロッパ視察に同行し、新人ならではの視点からトレンドをキャッチしてきました。

ハイムテキスタイル2026のトレンド

近年、世界中の見本市で「持続可能性(サステナビリティ)」が注目されていますが、今回のハイムテキスタイルでもサステナビリティとテクノロジーの融合が大きな焦点となっていました。

また、トレンドテーマ「Craft is a verb(クラフトは動詞)」は、ミラノを拠点とするデザインプラットフォーム「Alcova」が、ハイムテキスタイルのトレンドキュレーションを担当し、発表したテーマ。このテーマをもとにトレンドエリアが展開されていました。手仕事(クラフトマンシップ)とAI(人工知能)による最新デザインツールの融合も注目されていました。

Vivi

トレンドブースでは、AIができないことを人間の手仕事で加えるようなデザインが目を惹きました。刺繍やフリンジなども多かったですよ!

トレンドカラーは自然を思わせるカラー

日本では引き続き“くすみカラー”が人気ですが、ハイムテキスタイルでは、日本の可愛らしいくすみカラーから少し落ち着いたアースカラー系がトレンドになっていました。
特定の一色というわけではなく、全体的に乾いた「大地」を思わすようなテラコッタや、抹茶のようなくすんだグリーン、ネイビーほど明るくない深いブルーなど、自然由来のカラーが主流。

また、サステナビリティとテクノロジーの融合という大きなトレンドを踏まえ、自然由来のカラーにデジタル的な人工色であるメタリックシルバーを組み合わせたような、複数のカラーを組み合わせたデザインも多く見られました。

トレンドカラー

モコモコ系から異素材組み合わせのモコモコ系

ブークレ素材などのモコモコ系の人気は引き続き継続していましたが、ハイムテキスタイルで目立っていたのは、全面がモコモコだけではなく、部分的なモコモコや、さまざまなテクスチャの生地アニマル柄との組み合わせも目立ちました。
カラーは、トレンドの自然由来系の落ち着いたアースカラーが多く、そのベースに異素材を組み合わせているものも多数展示されていました。

複数のカラーを織り込んだようなデザイン

モコモコ系以外で目立っていたのが、写真①のような抽象的な(アブストラクト)な模様を織り込んだテキスタイル。
さまざまなカラー・長さの糸を使って凹凸のあるテクスチャーを表現し、長い年月を経た岩肌のようなイメージに仕上がっています。

そして、写真②のような伝統的な「イカット柄(絣織り)」の「かすれ」を再現したデザイン。デジタルの正確な織りではなく、民族的なデザインであえて曖昧さを表現することで温かみのあるデザインになっていました。

Vivi

この2つのデザインは、いろいろな展示で見かけました。抽象的な模様や「かすれ」などによって、デジタルっぽさよりもクラフト感を強く感じることができました。

世界的デザイナー パトリシア・ウルキオラ(Patricia Urquiola)

世界的デザイナー パトリシア・ウルキオラ(Patricia Urquiola) が手がけたテーマブースも注目されていました。
インスタレーション作品のタイトルは 「among-all」。エリア一帯がアート作品として表現されているだけでなく、実際に触れたり、体験できたりする参加型の展示になっていました。

Vivi

ここでも、AI・デジタル技術を組み合わせた近未来な展示が印象的で、カラーもトレンドカラーからデジタルっぽいカラーも組み合わされて、カラフルな展示になっていました。こういった一流デザイナーの作品が見られるのも見本市での収穫の一つですね。

「睡眠」に関するエリアが拡大

今回のハイムテキスタイルでは、「睡眠」に関するエリアに力を入れている様子でした。
メイン会場は「Smart Bedding」と題され、単なる寝具だけでなく“睡眠の質”にこだわったアイテムもたくさん展示されていました。
日本でも、リカバリーウェアや寝具、サプリメントなどで睡眠の質を高めるアイテムが注目されていますよね。今回のハイムテキスタイルでは、ドイツの有名マットレスブランドや著名な寝具メーカーも出展していたところにも、力の入れようが伝わってきます。
また、こちらのエリアでも、カラーはトレンドのダークワインレッド系や抹茶グリーンの寝具を多く見かけました。

ラタン調の照明がいたるところに!

展示ブースの中では、取り扱っているテキスタイル製品だけでなく、ディスプレイに使われているアイテムにも注目しました。
その中でも目立っていたのが、寝具のエリアでのラタン調の照明

たくさんの寝具ブースで、このラタン調の照明を使っていていました。サステナブルの観点から自然素材が注目される中、特に「癒し」や「安らぎ」が重要になる寝具エリアで多用されていたようです。

ペットにやさしい素材が増えています!

機能性のトレンドとして私たちが注目したのは、「ペットフレンドリー」。ペットと人間が共に過ごすことができる環境のことを表すそうですが、最近日本でもこういったペット市場はぐんぐん伸びている市場の一つですよね。

ペットの嘔吐物や泥汚れなどを簡単に落とすことができる素材や、猫や犬の爪が引っかかりにくい、あるいは引っかいても糸が飛び出しにくい特殊な織り構造の生地も展示されていました。

美しいドレープが印象的な海外のカーテン事情

世界の見本市に足を運ぶと、カーテンのドレープの美しさに驚くことがあります。
今回のハイムテキスタイルも例外ではなく、さまざまな展示ブースで流れるようなウェーブのカーテンを見ることができました。
日本のカーテンは、フックを使ってカーテンレールに取り付けることがほとんど。そのため、ドレープをつくるにはカーテン上部にヒダが施されます。でも、見本市で見られる海外のカーテンは、カーテン上部に穴を開けてリング状の金具(ハトメ)を取り付け、そこにポールを通してカーテンを吊るすスタイル。
ヒダがなく、フラットなスタイルですが、緩やかなウェーブが特徴になります。

Vivi

日本の展示会ではあまり見られないラグジュアリー感あふれるドレープは、間近で見ると圧巻!思わず見入ってしまうブースばかりでした。

ラグのトレンドもキャッチしてきました!

ハイムテキスタイルを視察した目的の一つが、より日本で求められるラグ系アイテムの発掘です。
今回の展示では、「手織り絨毯」のエリアも広く展開されていたので、私たちもたくさんのアイテムをチェックすることができました。特に日本でも人気の高いペルシャ絨毯(オリエンタルラグ)の分野は、伝統的な柄とトレンドカラーを組み合わせたようなデザインも発表され、興味深いものばかりでした。

Vivi

今後、友安製作所でも新たなデザインのラグを展開していく予定です。世界の見本市でキャッチしたトレンドを盛り込んだものになると思いますので、ぜひ、ご期待ください!

ハイムテキスタイル2026のギャラリーあれこれ

ここでは、ハイムテキスタイルで撮影したさまざまな写真をご紹介します。少しでもハイムテキスタイルを体感してもらえると嬉しいです。

ディスプレイの方法もブースごとに多種多様。前述したような民族系のデザインをクッションカバーに施して、樹木に見立てたブースも。

トレンドカラーのアース系を使った花のモチーフと、トレンドの抽象的なデザインを取り入れたブース。

人気キャラクターやアニマル系など、キッズルーム向けのアイテムも豊富に展示されていました。

カーテンの展示は、やはりハトメから通す仕様でドラマティックなドレープをつくっているものが主要。レースカーテンは、網目のようなスタイルになったものが印象的でした。

今後も、友安製作所が足を運んだ海外の見本市のリアルレポートをどんどん発信していきます。お楽しみに!

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