ドイツの展示会現地レポート① アウトドア見本市「spoga + gafa 2022」

2022年6月、友安製作所のバイヤー・Aliceが、ドイツで2つの見本市とホームセンターの視察に行ってきました! この視察でAliceが見たこと感じたことを、ライターJackyがインタビュー。
まずは、今回初めて訪れたドイツのガーデン・アウトドア見本市『spoga + gafa2022』について。
日本とはスケールの違うアウトドアやガーデン系アイテムの見本市の様子を、たくさんの写真と一緒にご紹介します。

spoga + gafa(スポーガ+ガーファ)とは?

『spoga + gafa(スポーガ・ガーファ)』とは、毎年ドイツ・ケルンで開かれるガーデンインテリア、ガーデンバーベキュー、キャンプ&レジャーなどのアウトドアグッズ、園芸機器、乗馬用品などの総合ガーデニング・レジャー用品の見本市です。
50年以上の歴史を誇り、2019年の来場者は4万人! 2022年は新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となり、6月19日(日)~ 6月21日(火)の3日間にわたって多くの人が訪れました。

spoga + gafaの現地レポート① ガーデンリビング

まるで屋内のリビングのように

今回、友安製作所として初めて視察する展示会でしたが、まずAliceの第一印象はどんなものでしたか?

Alice「一番驚いたことは、私たちがイメージする『アウトドア=キャンプ』ではないということ。もちろんキャンプ用品の出展もありましたが、メインは“ガーデンリビング”“アウトドアラウンジ”のイメージ。上の写真のように、まるでリビングのようなインテリアをお庭で楽しむようです。日本では、これだけ広いお庭があるお宅は限られてくると思いますが、アウトドアの未来形として参考になるデザインや刺激がたくさんありました」。

こちらの写真にも「ガーデンラウンジ」の文字が。日本のガーデンラウンジだと、まだまだキャンプの折り畳みチェアでくつろぐのが主流。この写真を見ると、ヨーロッパはアウトドアが日常の一部になっているのがわかりますね。
「広い庭がある」ことが前提ですが、やっぱり憧れのスタイル♪
ちなみに、ソファやクッション類などの生地は、撥水加工などによってアウトドア仕様になっているようです。機能性についても優秀。

Alice日本で定番のパラソルは、ヨーロッパでも様々な種類が展示されていました。写真は自立式のオーニングのパラソル。傘部分の角度を変えられるようで、落ち着いたカラーパターンが複数用意されていました」。

Alice「こちらは、グリーンハウス(温室)を展示している企業ブース。花や野菜などを育てる通常のグリーンハウスとして使っても、写真のようにダイニングのように使うことも多いようです。日本でいう温室よりもかなりオシャレで、お茶の時間も素敵になりそう! 庭の広いヨーロッパではこういった大型商品もたくさん展示されていました」。

Alice「写真のように、屋外のバスやプール、さらにサウナ(写真左)まで! サウナは実際に中に入ってみましたが、しっかり熱さも感じられ、屋外のコンパクトなサウナとは思えないくらい。日本ではサウナブームあるので、興味のある方も多いかもしれませんね」。

ビニールプールも単なるプールではなく、それがジャグジーになるようなリッチで特別なプール。子どもだけに使わせるのはもったいないような仕様だったようです。

spoga + gafaの現地レポート② トレンドの予感「ハンモック」

日本のアウトドアシーンでもじわじわと愛用者が増えているハンモック
spoga + gafa2022でも、色とりどりのハンモックが展示されていたようです。

Alice「spoga + gafa2022では、上から吊るすタイプや置き型タイプなど、様々な種類のハンモックが並んでいました。座って使う椅子のようなタイプはブランコと呼ばれるようで、素材や形状もいろいろ。ハンモックを展示する企業の中には“世界一のハンモックメーカー”と謳うインドの企業もあり、ヨーロッパ以外からも多く出展していることがわかります」。

イス型は「ブランコ」と呼ばれていました

上の写真はハンモックとはちょっと違いますが、支柱で支えられたラウンジソファといったイメージ。天蓋がテントのような役割になって、とてもラグジュアリーな印象ですね。

spoga + gafaの現地レポート③ 庭を飾るアイテムいろいろ

Aliceアウトドア用のランプもたくさん展示されていましたね。写真①の美しい透かし柄のようなランプは、丈夫で耐候性があり、100%リサイクルが可能なタイベックスという素材を使っているLEDランプだそうです。太陽エネルギーに作用するソーラーライトという点でもエコで手間いらずですね。写真②もレトロな見た目で、お庭を温かく照らしてくれます」。

Alice「会場の中には、こんな展示まで! 小鳥やフクロウ、リスなど小動物の巣箱が。ヨーロッパでは庭の所有率も高く、森も近いことから、野鳥類や小動物の巣箱もニーズが高いようです」。

日本だと大きな森林公園などで見られる巣箱が、各家庭で使われているんですね!
小動物の種類によって様々な巣箱があるのもユニーク。

Alice「アジア系のアイテムも多く、写真のような仏像をモチーフにしたガーデンアイテムが展示されていました。ヨーロッパでもこういったアジア系のガーデンをつくりたいという人が一定数いるようですね」

spoga + gafaの現地レポート④ 本格料理も可能なBBQ

会場にはBBQフロアもあり、庭用システムキッチンのような本格的なものから、キャンプで使用するスタイリッシュなBBQ用品まで、多種多様な展示があったそうです。

Alice「アウトドア用の調理器具は、私たちが考えるBBQセットではなく、かなり本格的な調理器具もたくさんあって驚きました。上の写真はフタを開けるとグリルになっているようですが、“庭用のシステムキッチン”と言ってもいいかも? こんなハイクラスな調理器具が家の庭にあるなんて、日本では考えられないですよね」

Alice「BBQアイテムにしても、私たちがよく使っているものとは全くサイズやデザインが違います。会場の外のBBQフロアでは実際に料理をして来場者に振舞っていました」。

こちらはガーデン用の冷蔵庫。かなり大きなお肉が入るくらいのサイズ! 本格的な業務用冷蔵庫みたいですよね。ガーデンパーティーなどの文化がある欧米では、こういったアイテムも重宝するのかもしれません。

spoga + gafaの現地レポート⑤ キャンプ用品は最先端のものばかり

Alice「もちろんキャンプアイテムも様々なブランドのものが展示されていました。色使いが可愛いアイテムもあって、日本でも人気が出そうでしたね。一緒に視察に行った友安製作所のBoss(社長)は、キャンプ好きなだけあってかなりテンションが上がっていました!」。

spoga + gafaの現地レポート⑥ グリーン系も多彩

spoga + gafa2022には、植物の展示もたくさんあったそうです。
こちらも日本とは規模が違います! 上の写真は、リアルな植物。

Alice「グリーン系の展示は、リアルな植物の苗から鉢植え、フェイクグリーンといったふうに一つの展示ブースにリアルとフェイクが混在するような状態でした。サイズもテーブルに置くようなものから、巨大な観葉植物などグリーン系だけでも種類が豊富だったのが印象的でした」

上の写真は、どちらもフェイクグリーン
果実や花もリアルなフェイクグリーンになっていて、近づいてやっとわかる程度だったそうです。

写真①のブースは、植物の苗や水栓など、ガーデニング系のブース。写真②は、最新式の芝刈り機のメーカーでした。各家庭で芝生があることが普通のヨーロッパでは、芝刈り機が必須!デザインもヨーロッパらしくスタイリッシュでカッコイイものでした。

グリーン自体はもちろん、それを入れるプランターなど周辺アイテムも豊富でした。
プランターは、グリーンと同じくテーブルに乗るようなサイズから、大きなシンボルツリーも入りそうなサイズまで。素材・色・形もバラエティに富んでいました。

おわりに:遥かに進んだヨーロッパのアウトドア文化

Alice「今回、ドイツのspoga + gafa2022に足を運んで感じたのは、『日本のアウトドア文化はまだまだ発展途上!』だということ。アウトドア先進国のヨーロッパに比べると、生まれたての文化。日本は自然の中で不便を楽しむようなところがありますが、ヨーロッパは庭があること前提とは言え、“どう快適に過ごすか”ということがテーマになっているようです。こういったアウトドアの流れを見ていくと、今後アウトドアアイテムは、ヨーロッパなど海外の製品を参考にしていくべきなのでは?と感じました」。