【窓まわりのプロが比較】カーテン・ブラインド・ロールスクリーンの違いを徹底解説!

引っ越しや模様替えのタイミングで欠かせないのが、カーテンやブラインドといった窓まわりアイテム
「とりあえず」で選んでしまうと、部屋の雰囲気に合わなかったり、買い替えに手間がかかったりと後悔することも。
実は、窓まわりは空間の印象や快適さを大きく左右する重要なポイント。
だからこそ、自分に合ったアイテムを知って選ぶことが大切です。
この記事では、ライターJackyが友安製作所の窓装飾プランナーに、カーテン・ブラインド・ロールスクリーンの違いや選び方のコツを徹底取材
後悔しない窓まわり選びのヒントをお届けします。

窓まわりアイテム選びの大切さ

窓まわりアイテムは、単なるインテリアアイテムの一つではありません。
インテリア全体のイメージや、快適な室内環境づくりエネルギー効率の向上にもつながる重要なアイテムなんです。

インテリア全体の統一感につながる
窓まわりは面積も大きく、視界に入りやすい場所。
部屋全体の印象を左右する大きな要素です。
どのアイテムを使うか? 素材・色・形状などによっても、空間を「柔らかく」「モダンに」「開放的に」と、そのイメージを自在に演出することができます。

遮光・断熱・通気性といった快適な環境づくりに
遮光性の高いロールスクリーン、断熱性の高いカーテンなどを適切に選ぶことで、冷暖房効率を高めることができます。
これによってエネルギー消費を抑え、省エネ・光熱費削減にもつながります。

機能的で快適な空間の実現
テレワークが増えたこともあり、「自宅をもっと快適にしたい」という意識が高まっています。
光の調整がしやすいブラインドや、プライバシー確保ができる厚地のカーテンなど、目的に応じた選択で、より快適な空間を実現することができます。

どんな窓まわりアイテムがある?

ハニカムブラインド

住環境にもとても重要な役割を果たす、窓まわりアイテム。
現在その窓まわりアイテムには、さまざまな種類が流通し、私たちの選択肢もどんどん広がっています。
ここでは、その一部を簡単に紹介していきます。

●カーテン
もっともポピュラーと言ってもいい窓まわりアイテム。
レースから厚手まで種類も豊富で、2枚使いも人気。
●ブラインド
羽根(スラット)と呼ばれる薄く細い複数の板を開閉することで光を取り入れます。
オフィスなどでも人気が高く、木製からアルミなど素材もいろいろ。
●ロールスクリーン
生地を芯に巻き付けて、上下することで開閉するアイテム。
カラーやデザインも豊富で、オフィスや店舗でも人気。
●ローマンシェード
生地を上下に畳んで開閉するカーテンの一種。
●ハニカムブラインド
ブラインドのように上下で開閉し、ハチの巣のような六角形のハニカム構造が特徴。

3大アイテムのメリット・デメリット

いろいろな窓周りアイテムがある中で、人気の高い3大アイテムが「カーテン・ロールスクリーン・ブラインド」です。
まずは、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリットデメリット
カーテン✔レースから厚手まで生地種類やカラー・デザインも豊富
✔開閉しやすく、両開きや片開きなども選べる
✔比較的手頃な値段
✔手軽に付け替えられて、模様替えも簡単
✔断熱・遮熱効果もある(生地による)
✔ドレープが多いと、部屋が狭く見えることも
ブラインド✔シンプルでスッキリした印象に
✔角度を変えて採光を調整できる
✔素材によって、浴室などにも使える。
✔ホコリが付きやすく、掃除がしにくい
✔サイズが大きいと操作が重くなる
✔遮光性・断熱性が低い
ロールスクリーン✔シンプルでスッキリした印象に
✔間仕切りや目隠しとしても使える
✔生地によって遮光性が高いものも
✔細かな採光がしにくい
✔大きな窓には不向き

カーテン・ブラインド・ロールスクリーン徹底比較

3大アイテムの特徴がわかったところで、それぞれをわかりやすく比較してみました。
あなたが重要視するポイントから各アイテムを比較してみてください。

カーテンブラインドロールスクリーン
開閉しやすさ
スッキリ見せる○(ヒダを少なくする)
調光○(2枚使い)
遮光性◎(遮光1~3級、完全遮光)○(遮光1~3級)
断熱性◎(生地による)
掃除のしやすさ○(洗濯)○(洗える素材も)
設置のしやすさ◎(付け替え簡単)○(つっぱり式も)
コスト◎(安価なものも多い)

プロに聞く窓まわりアイテムの選び方

①まずは、「開閉の頻度」を考えて

窓まわりアイテムを選ぶ際、最初に考えるべきなのは、「開閉の頻度」です。
例えば、リビングの掃き出し窓のように一日に何回も開け閉めするような窓に、開閉が面倒なアイテムを選んでしまうと、ストレスにつながってしまいます。
反対に、採光用の窓であれば、ほとんど開けることもないため、採光さえできるアイテムであれば手間も減ります。

開閉頻度が多い窓

■おすすめアイテム→カーテン
軽い力でも開閉しやすく、レースと厚手カーテンの2枚使いなら採光・調光もできます。
また、縦型のブラインドなら、通常のブラインドよりも開閉しやすくなります。

開閉頻度が少ない窓

■おすすめアイテム→ブラインド・ロールスクリーン
上下に開閉するため、開閉頻度の少ない場所がおすすめ。
調光をするのなら、ブラインドや前後のスクリーンで調光できる「調光ロールスクリーン」も便利。

②生活スタイルや目的に合わせる

窓まわりアイテムを選ぶ際、もう一つ重要なのが生活スタイルと目的です。
いくつか例を挙げてみますので、参考にしてください。

「夜勤が多い人」の寝室に使うのであれば、日光が入らない遮光性の高いアイテムがおすすめ。
「小さいお子さんがいる家庭」では、チェーンなどが事故につながらないよう、チェーンがないアイテムやチャイルドセーフティーが付いた製品を選ぶこと。
●「窓から室内が見えやすい部屋」であれば、外から室内が見えにくい遮像効果が高いアイテムを選ぶ方が、防犯性も高くなります。
「寒い地域にお住まいの方」は、保温性の高い生地のアイテムがおすすめ。

③好きなインテリアスタイルに合わせて

ウッドブラインド「ベネウッド50」コルト

窓まわりアイテムは、インテリア全体の統一感を出すための必須アイテム。
理想のインテリアテイストに合ったアイテムを選びましょう。
ここでは、カーテン・ブラインド・ロールスクリーンの3大アイテムがそれぞれどんなテイストにマッチするのか、わかりやすく解説していきます。

スタイルマッチするアイテムカラー・素材のポイントおすすめの使い方
北欧カーテン ・ロールスクリーン明るいベージュ、グレー、くすみブルー。リネンやコットンなど自然素材。厚地×レースで季節感を演出。やさしい色味で光を柔らかく取り入れる。
ナチュラルカーテン ・ロールスクリーンアイボリー、生成り、薄いベージュ。リネン・オーガニックコットンなど自然素材。木製家具との相性抜群。床や家具のトーンに合わせて統一感を出すとGood。
モダンブラインド ・ロールスクリーンホワイト、ブラック、グレーなど無彩色。ブラインドならアルミに。アルミブラインドならよりスタイリッシュに。
ジャパンディーカーテン ・ロールスクリーンアースカラー(サンドベージュ、チャコール、カーキ)。和紙調やリネンなど柔らかい印象のもの。障子のような演出で光を取り込むと雰囲気が◎ スッキリ見せるならロールスクリーン。
ヴィンテージブラインド ・カーテンブラインドなら濃い色の木製に。カーテンなら、濃いブラウン、カーキ、ネイビー、レザー風や厚手コットン。木製ブラインドでアメリカンヴィンテージに。レトロ・モダンな柄カーテンで、ミッドセンチュリーに。

お悩み別のおすすめアイテム

ここまで窓まわりアイテムのいろんな選び方を見てきました。
次は、窓装飾プランナーに聞く、「よくあるお悩み別のおすすめアイテム」をご紹介していきます。

お悩み① 開閉頻度の高い掃き出し窓をスッキリ見せたい!

右がフラットカーテン、左がロールスクリーン

開け閉めの頻度が高い掃き出し窓には、開閉しやすいカーテンがおすすめ。
しかし、部屋をスッキリ見せるのは、フラットな面が多いブラインドやロールスクリーンの方です。
ではどうすればいいのでしょう?
その解決策として有効なのが「フラットカーテン」です。

フラットカーテン=ヒダがなくて“フラット”な見た目のカーテン

カーテンがスッキリ見えない理由の一つが、カーテンの特徴の一つである美しいウェーブのヒダ(タック)。
それがなくなるため、カーテンでもスッキリ見えるんです。

お悩み② 賃貸だからブラインドが付けられない!

つっぱって取り付けます

賃貸の場合は原状回復することが基本で、ブラインドを取り付ける金具などを付けられない場合も多いですよね。
そういうときに便利なのが、「つっぱり式のブラインド」。
窓枠に突っ張り棒のようにして取り付けるだけでいいから、賃貸でも気軽に使うことができます。

アルミブラインド「TKF」つっぱりタイプ

つっぱり式のロールスクリーンも

つっぱり式ロールスクリーン「ローリープロップ」スノーピンク

つっぱり式には、こんなロールスクリーンも。
くすみ系のカラーもそろっているので、北欧系やナチュラルなインテリアにも合わせやすいですよ。

お悩み③ 予算がないけどおしゃれにしたい!

Vilber【YH8004】サント

予算がないけどおしゃれなインテリアにしたいという場合は、一点投入で個性的な柄物カーテンを取り入れるのもいいですよ。
カーテンなら他のアイテムよりも比較的コストが抑えられますし、柄物のバリエーションも豊富。

例えば、上の写真のように柄物だけどグレー系の落ち着いたカラーなら、柄物初心者でも挑戦しやすいですよね。
下の写真は、レトロモダンな大胆な柄
家具や壁紙など他のインテリアがシンプルなら、このカーテン一つで部屋が明るく、さらに上級者向けのインテリアセンスアップします。

Joyper【YH8007】アブストラクト

おすすめの窓まわりコーディネート

◆ ロールスクリーン×カーテン

ロールスクリーン「ドゥ ギィ」レースカーテン(クララ)

「ロールスクリーン×カーテン」は、お互いのイイとこどり。
柄のあるロールスクリーンなら、そのデザインを思いっきり生かすことができます。
カーテンをレースにすることで、カーテンを閉めたときと開けたときの柄の見え方が変化して、部屋自体がイメージチェンジしたように。

ちなみにこちらのロールスクリーンは、程よく光を遮ってくれる遮光2級の生地なので、レースカーテンとの組み合わせでも外から見えづらくて安心です。

◆ 同柄アイテムで統一感をアップ

カーテン・ローマンシェード「ミモザ(ベージュ)」

お部屋全体で窓まわりのアイテムの柄を統一するのもおすすめ。
写真では、ミモザのデザインで掃き出し窓のカーテンと、腰窓のローマンシェードを合わせてみました。
カーテンに柄を使った分、他のインテリアはシンプルに。

「柄物は難しい」という人は、下の写真のようにシンプルな無地で、カラーをワントーンに統一すると、ファッションと同じく“こなれ感”をつくることができます。
クリームやホワイト系に合わせれば、ナチュラルインテリアや北欧インテリア、韓国風インテリアにもマッチしますね。

リネンライク生地の「ルコット(クリーム)」でワントーンに

窓まわりを自分好みに

カーテンやブラインド、ロールスクリーンなど、さまざまな窓まわりアイテムをご紹介してきました。
特にカーテンは、一度レールを付けてしまえば、模様替えのように季節に合わせて柄や素材を替えてインテリアのイメージを変化できるアイテムです。
また、見た目だけでなく機能面でも、季節に合わせて「涼しく」「暖かく」しやすいことも魅力。
引っ越しの際だけでなく、ぜひ季節や気分に合わせて、窓まわりを自分好みにコーディネートしてみてください。