友安製作所が取り扱うアイテムを取り入れながら、リノベーションプランを提案する友安製作所工務店。本シリーズでは、施工をご依頼いただいたお客様に、リノベーションを行ったきっかけや施工中の印象的なエピソード、友安製作所工務店を利用してみた率直な感想などを、トモヤスタイムズ編集部がじっくり伺います。
今回施工を担当したのは、1960年設立・大阪府四條畷市に本社を構える吉川鐵工株式会社さん。
リベッティング・マシンや自動化ラインの設計・製造を手がけ、長年にわたり製造業の現場を支えてきた老舗企業です。
友安製作所工務店が手がけたのは、Cafeteria(社員食堂)とトイレ(オフィス、工場)。
どちらも日々使う場所でありながら、これまで改装の手が届きにくかった“職場の土台”です。
今後、ほかの空間の改装も予定されるなか、最初の一歩に込めた想いを、代表取締役社長・吉川 晃平氏にお伺いしました。
“頭ひとつ抜けた提案”で、要望以上のものが実現
──今回のリノベーションに至ったきっかけを教えてください。
3年後の会社の理想像を語り合う社内ディスカッションで、「女子トイレを増やしてほしい」「バーカウンターのような場所があればいい」といった社員の声が多数上がったのが、きっかけでした。ちょうど新卒女性の入社も控えていたタイミングで、「これはやるしかないな」と。もともと1階には女性専用トイレがありましたが、2階は男女共用のみ。今回のリノベーションでは、その2階トイレを女性専用に変更することにしました。女性社員の人数が少しずつ増えてきたこともあり、「そろそろ分けていくべきだろう」と感じたのがひとつのきっかけです。
──Cafeteriaもリノベーションされましたが、そこにはどのような想いがあったのでしょうか?
実を言うと、以前社内には、雰囲気があまり良くなかった時期もあり、組織改革やマネージャーの入れ替えなどを経て、ようやく風通しが良くなってきたんです。 そういった背景から、「仕事は人と人で成り立っている。だからこそ、この人のために頑張ろうと思えるような関係性を築く場が必要だ」と考えました。その意味でも、人と人とが自然に交われる“きっかけの場”として、Cafeteriaのリノベーションは大きな意味を持っています。

──今回、友安製作所工務店に依頼しようと思った決め手は何でしたか?
オープンファクトリーイベント「ファクトリズム」の展示や、藤田金属さん(施工事例参照)を訪問させていただき、友安製作所工務店さんが施工されたオフィスを実際に見たことで、素直に“かっこいいな”って思ったんです。やっぱり製造業の企業がかっこよくあるって大事で、そういうのをちゃんと形にしてる会社だな、と感じました。
──実際に依頼してみて、良かったと感じている点はどんなところですか?
やっぱり“頭ひとつ抜けた提案”をしてくれるところですね。たとえば、壁紙や建具の素材選びなども、ただおしゃれなだけじゃなく「製造業としてのかっこよさ」をちゃんと感じさせてくれる仕上がりにしてくれました。それは、友安製作所工務店さんのベースが、同じ製造業だということが大きいのでしょうね。
──ありがとうございます。友安製作所自体も製造業のイメージを覆すような“いちいちカッコイイ”ものづくりを目指していますので、それが表現できたと感じています。施工中の様子はいかがでしたか?
施工の途中でも現場で細かく確認してくれて、こちらの制約(床を活かしたい、ブラインドは既存のものを活用したいなど)にも柔軟に対応していただき、空間の“余白の活かし方”がとても上手だったと感じています。
──では、リノベーションにあたって、どういったリクエストをされましたか?
基本的には「お任せで」と伝えました。「素人が変に口出ししないほうがいい」と思わせてくれる安心感もありましたし、こちらが口出しすると、友安製作所さんの良さを消してしまう気がしたので。ただ、50人が座れる広さが欲しいとか、カウンター席があるといいとか、そういった実用面の要望はしっかり伝えました。 また、床は張り替えたばかりだったのでできれば残したい、ブラインドも使えそうならそのままで、といったコスト面の制約もお伝えしましたね。

──「お任せ」が基本ということですが、今回のリノベーションでは、造作家具も多く採用されていますよね。
そうですね。このテーブルも、壁際のカウンターも、ベンチも、ほとんどすべての家具を友安製作所工務店さんにオリジナルでつくっていただきました。ベンチは柱と柱の間にピッタリ納まるようになっていて、座面を開けると収納スペースにもなっているんです。こういった細かな工夫も嬉しいですよね。完成してからこのスペースは、社員たちが気軽に話せる“雑談スペース”になっています。 また、椅子は購入したばかりのものがあったので、テーブルはそれに合わせたデザインとサイズでつくってもらいました。全社員で集まる場合でも、テーブルを動かして座れるようになっているんです。 外せない要望だけ伝えて、要望以上のことを実現してもらったといったイメージですね。

──社員の皆さんから要望のあったカウンターも完成しましたね。
キッチン側に立っているときも、対面で社員同士が対話ができ、コミュニケーションが取れる。そんな場が生まれたと思います。もちろん、キッチン周りの収納も、この場所に合わせたサイズとデザインのオリジナルです。 カウンター横の壁面にも嬉しいアイデアを施してもらいました。格子状のウォールパネル(リブボ)と合わせ、当社の事業である“かしめ”をイメージしたボードを付けていただきました。見た目だけでなく、棚を自由に移動できるように工夫もされていて、利便性が高いこともありがたいですね。
──スペースが完成して、社内の雰囲気に変化はありましたか?
「社員が自然と集まって、交流が生まれる場所にしたい」という想いが、今回のリノベーションにはしっかりと形になって表れています。それによって、休憩時間にも人が残るようになり、Cafeteriaを活用した会話や打ち合わせが自然に生まれるようになりました。
──社員さんには、どんな変化がありましたか?
「ここでタコパしてもいいですか?」「ランチ会やってみたいです」など、Cafeteriaが完成してから、そんな社員の声が自然と上がるようになりました。以前にはなかった“やってみたい”という前向きな声が生まれてきたことが、大きな変化だと思います。

──このCafeteriaを使って、新たに始まった取り組みはありますか?
実際に使い始めてから、勉強会やイベントが増えただけでなく、朝活をする人向けに「コーヒー無料制度」を設けるなど、“自主的な行動”を後押しする環境が整ってきました。就業後に社員が講師となって開く「ChatGPTの使い方講座」や、健康診断、理学療法士を招いたフィジカルチェックなど、活用方法は多様です。

──今回のリノベーションを経て、改めてオフィスがもつ役割について、どのように感じていますか?
アイデアや発想が自然と生まれる場所、という実感があります。空間が整うと気持ちも前向きになり、社員発信の動きも少しずつ増えてきました。たとえば、これまで業務時間内ではなかなか出てこなかったような“ちょっとした提案”が、休憩中の会話などを通じて自然に共有されるようになったのは、大きな変化です。社員の間に「自分たちから動いていいんだ」という雰囲気が育ち始めているように思います。
──社外からの評価についても教えてください。
「製造業の会社でこの空間はすごい」と来社された方から言っていただけることが増えましたね。中にはオフィスの写真を撮ってくださる方もいます。トイレに関しても、清潔感や安心感への評価が高く、社外の方にも印象に残るようです。



営業担当も、お客様を出荷前の立ち会いなどで社内に案内するとき、まず「見てください」と、Cafeteriaを紹介することが多いそうです。友安製作所工務店さんにリノベーションしていただいたことで、オフィス全体が会社案内時の“目玉”となりました。

──今後、このスペースをどのように活用していきたいとお考えですか?
今後は、社員自身のアイデアでイベントが自然に生まれていくような場になればうれしいですね。ゲーム大会を開いたり、ちょっとした集まりでもいい。会社としては“場所を提供するだけでいい”というスタンスでいます。自由に使って、社員同士で楽しんでもらえるのが一番です。
──ありがとうございます。今後もこのCafeteriaを中心に、吉川鐵工さんの新しいチャレンジが生まれることを願っています。



















1960年設立・大阪府四條畷市に本社を構える吉川鐵工株式会社さん。リベッティング・マシンや自動化ラインの設計・製造を手がけ、長年にわたり製造業の現場を支えてきた老舗企業
吉川鐵工株式会社