友安製作所のバイヤー・Aliceが、ドイツで2つの見本市とホームセンターの視察に行ってきました。 今回は「DIY大国」と呼ばれるドイツのホームセンターへ視察に行った様子を、写真いっぱいでご紹介します。
日本とはスケールの違うドイツのホームセンターには、ドイツのDIYスピリッツが詰め込まれていました!
目次
ドイツのホームセンター事情① とにかくスケールが大きい!
最初に訪れたのは、いつもお世話になっているドイツの取引先から教えてもらったホームセンター『BAUHAUS(バウハウス)』。ドイツでも一番有名なホームセンターだそうです。
Alice「ドイツのホームセンターに立ち寄って一番驚いたことが、とにかく広い!ということ。商品も建材系などの大きなものも多いためか通路の幅も広く、天井も高い。そして、商品の種類も多い! 日本のホームセンターのイメージで来店すると圧倒されます」。
Alice「商品の種類は、塗料や壁紙はもちろん、床材やシンク、バスタブ、トイレなど“家を建てられる”ような種類が集まっています。さらに商品ごとの種類も多種多様で、ホームセンターと思えないオシャレなものも。上の写真はフロアシートですが、幅が4mのものもあり、日本とのスケールの違いを目の当たりにしました」。
ドイツのホームセンター事情② 塗料の種類がスゴイ!
Alice「塗料の種類と量がかなり多かったですね!大きな棚3~4列くらいはありました。さらに特徴的だったのが、色見本がたくさん置いてあり、それに合わせてその場で塗料を調合してくれるマシーンが置いてあること(写真下)。微妙なカラー調整で、好みの色をつくってもらうようです」。
その場でカラー調合が常識!? ホームセンターの調色機
ドイツのホームセンター事情③ 壁紙は「塗装用」も!?
Alice「壁紙の種類も多かったようですが、真っ白なカラーで塗料を塗る下地用の壁紙も多かったことも特徴ですね。様々なテクスチャーから選べるようになっていました」。
これを聞くと、ドイツでは「塗料を塗る」というのが一般的のようですね。日本では、「壁紙を貼ったことがある」という人も少ないと思いますので、この辺でもDIYの浸透度合いの違いがうかがえます。
バリエーション豊かな壁紙
塗料の下地用以外にも、バリエーション豊富な壁紙がそろっていました。
世界的にも有名なドイツの壁紙メーカー『rasch(ラッシュ)』のコーナーもあり、ヨーロッパの住宅にも映えそうな装飾的なデザインの壁紙もたくさん販売されていたようです。
友安製作所でも、ドイツの壁紙を直輸入していますので、気になる方はチェックしてみてください。
ちなみに日本の壁紙は、ほとんどがビニール製のビニールクロスが多いですが、海外はフリース壁紙や紙の壁紙が一般的。raschの壁紙もフリース生地がベースで表面に塩化ビニールを使って、汚れを拭き取りやすくしているものが多いようです。
壁紙のあれこれについては、下記の記事もチェックしてみてくださいね。
ドイツのホームセンター事情④ シンクやトイレも!家が建てられる!?
壁にユニークな形でずらりと並ぶキッチンシンク。これらは建築業者が購入するプロ用ではなく、一般の家庭でも購入して取り付けるようです。
調べてみると、ドイツではキッチン自体が付いていない住宅が多いようで、引っ越すたびに家具と同じように自分でキッチンを持ち込んで設置するのだそうです。そのため、自分で気に入ったキッチンをDIYする人も多いようです。その結果が、このシンクの種類の多さにつながっているんですね!
Alice「展示されているシンクは、そのまま扉のようになっていて、開くとそこから商品が取り出せるようになっていました。隣には配管系も販売されていて、本当にプロ仕様のような商品ラインナップでしたね」
① ②
Alice「こんなふうに便器のフタもバラエティ豊か。①はBAUHAUSで、②はHornbachというホームセンターです。ホームセンターごとに、デザインの系統は違いますが、種類の多さは共通しています。BAUHAUSの方が、シンプルでオシャレな感じのものが多かった印象ですね。ちなみに今回立ち寄ったHornbachの規模はBAUHAUSと同じくらい。認知度や出店数はBAUHAUSの方が上のようです」。
こちらはHornbachの店内にあったバスタブコーナー。こちらも壁面に飾られていて、一つ一つが大きいこともあり、迫力に圧倒されてしまいます。そして、その下には実際のお客様用トイレが配置されていて、入り口付近にはトイレのディスプレイも。
ドイツのホームセンター事情⑤ 照明も多種多様
Alice「照明の種類の多さにも驚きました! スタイリッシュなデザインから、インダストリアル系、シンプルモダン系、ナチュラル系など幅広くそろっていました。そして、どれもホームセンターのイメージを覆すくらいオシャレなものばかり。値段もリーズナブルなので、選ぶとなると迷ってしまいそうですね」。
ドイツのホームセンター事情⑥ カーテンレールのこだわり度もスゴイ!
Alice「日本のホームセンターではあまり種類が展開されていないカーテンレールですが、ドイツでは、このカーテンレールへのこだわりもスゴイ!スタイリッシュで機能的なカーテンレールがたくさん売られていて、カーテンだけでなくレールも自分の好みに合ったモノを選んでいるようです」。
友安製作所でも、ドイツのデザイナーズブランド「BUSCHE」社から直輸入したカーテンレールを販売しています。日本ではなかなか見られない高いセンスのカーテンレールで、一気に家の中が垢抜けたイメージになりますよ。
ドイツのホームセンター事情⑦ 床材もいろいろ
Alice「床材もタイル系からウッド系まで種類が多く、それぞれ5ユーロ程度でカットサンプルを買うことができるシステムになっていました。一度家にサンプルを持って帰って、実際の空間に合わせられるので便利ですよね」。
タイルは床材だけでなく、壁用も豊富。ポップな柄物から、モダンなモザイクタイルまで様々。ドイツでは、タイルを貼ることも手軽に楽しんでいるのがわかりますよね。
まとめ:DIYが当たり前の日常
これまでの写真でご覧いただいたように、ドイツのホームセンターは日本のホームセンターとは桁違い。
そもそも「DIY」の考え方が違っていました。日本ではDIYというと、まだまだイベント感のあるものになっていますが、ドイツでは当たり前の日常。
さらに、ちょっと棚を付ける。ちょっと色を塗る。なんてレベルではなく、キッチンを設置したり、家の壁を全部塗り直したりetc. ほとんどの家に、電動ドリルやカッターなどの大工道具が備わっているようで、ちょっと器用な人であれば、家を丸ごとつくってしまうんじゃないかというくらい、「Do It Yourself」の精神が根付いているようです。
日本でももっとDIYが広まって、もっとインテリアの楽しみが広がるよう、友安製作所でも様々な提案を行っていきます。今回のドイツ視察で見て聞いて経験したことも、どんどん商品企画に活かしていきますので、楽しみにしていてくださいね!
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