テーブルやカウンター、テレビボードなどで人気の「一枚板」。樹齢数百年を超える巨木をそのままカットした唯一無二の風合いは、お部屋に温もりを添えてくれます。自然が織りなす美しい木目は、家具にこだわりを持つ方に愛され、長く注目されている存在です。友安製作所では、月に一度行われる銘木市場の「競り」の現場で木工職人・Big(ビッグ)が目利きし、最高の一枚板を仕入れています。
これまで友安製作所Cafeでの展示・販売を中心に行っていましたが、全国のお客様からのお声を受け、8月以降にオンラインでも一枚板を販売予定です!
この記事では、Bigが肌で感じる「競り」の裏側に迫るとともに、一枚板を選ぶときのポイントや、友安製作所が一枚板をお求めやすい価格でお届けできる理由を紐解きます。また、気になるオンライン販売の情報まで、一枚板のすべてをお伝えします。
お話を聞いたのは

木工職人・Big(ビッグ)
友安製作所で販売するインテリアアイテムや、オリジナル家具など、木工におけるアイテム全般を担う「木」のスペシャリスト。素材の仕入れから製作までを一貫して行っています。
目次
競りってなに?わざわざ友安製作所が銘木市場に出向く理由
一枚板の購入方法のひとつに、「競り」があります。
競りとは、木材を扱うプロたちが銘木市場に直接出向いて、ライバルの買い手たちと価格を示し合い、最も高い価格を提示した人が購入できる取引のこと。月に一度行われる銘木市場には、林業など森林所有者が伐採した自然の板がずらりと並びます。買い手はお気に入りの板を選び、スピード感あふれる価格交渉の末に落札します。

私たちもこの市場に直接足を運び、Bigが直接一枚板を目利きして競り落としています。銘木市場の競りは、誰もが気軽に参加できるものではありません。きちんとした手続きを踏み、厳しい条件をクリアした「木材のプロ」だけが入ることを許される、貴重な場所なのです。

銘木市場における競りの流れ
スピードや緊張感が伝わる競りの現場。Bigがよく訪れる「大阪銘木市場」では、一度の競り市で50人前後が参加するそう。条件を満たした木材のプロだけが参加できる競りは、このような流れで進みます。

①下見
競りが行われる一週間ほど前から、市場に並んだ一枚板をチェック。目当ての板に目星をつけ、予算を検討します。
②競りスタート
「せり人」と呼ばれる進行のプロが、一枚板の番号やサイズを読み上げ、スタート価格を提示します。
③競り合い
買い手は予算に合わせて、指の合図や木札で価格を提示。せり人は一番高い価格を提示している買い手に向かって価格を復唱しながら、他にさらに上乗せする買い手がいないか確認します。Bigも完成アイテムの販売価格を見据えながら、ときには社長のBossにも相談をし、欲しい板を狙います。
④落札
最高額で落札された板には、買い手の番号が記されます。後日、自社のトラックに積み込んで木工所へ持ち帰ります。

私たちが考える、競りのメリット
一枚板を探しているときはもちろん、すぐには欲しい板がなくても、時間があれば定期的に市場へ足を運ぶというBig。一枚一枚の個性を直接見て選びたいのはもちろんですが、他にも私たちが競りに参加する大きな理由があります。

01. 仕入れから加工まで、一貫して担うから
木工所の多くは、仕入れや加工、塗装などの工程を分業することが一般的です。しかし友安製作所では、工程のすべてをBigが一貫して担います。仕入れの段階で「どんなアイテムになるか」という完成図を思い描き、加工のポイントや予算を組み立てながら、最高の一枚を競り落としています。
02. 職人としての腕をさらに磨けるから
競りの場には、同業者や異業種の木材のプロたちが集まります。普段は会えないプロたちと情報交換をしたり、木を見極めるセンスを磨いたり。職人としての腕をさらに磨く、学びの多い時間です。
03. それぞれの一枚板に見合った価格を提示できるから
市場では、目で見るだけでなく、軽く触れたり重さを感じたりして状態を確認できます。木目の個性や樹種に合わせて、その場で適正な価格を見極められるため、お客様へも自信を持って価格の理由を説明できるのです。

同業者は顔見知りが多く、フランクな雰囲気で木材のトレンドを情報交換しています。張り詰めた緊張感のある現場もあれば、基本的にはおだやかに進む現場が多いです。木の種類を見極める練習になるので、目当ての板がなくても通うようにしています。
最高の一枚に出会うまで。時間をかけて見つける一枚板のポイント
私たちは、銘木市場に行けば必ず購入するというわけではありません。「これだ」と心から思えるものがなければ、手ぶらで帰ることも。焦らず、ゆっくりと時間をかけて、ゆずれない条件を満たした最高の一枚を探しています。
お客様のもとへ届く“選ばれし一枚”を見つけるために、Bigが大切にしている目利きのポイントを伺いました。

✅含水率が高くなく、乾燥している
「含水率」とは、木材に含まれる水分の割合のこと。市場に並ぶ一枚板には、まだ水分量が多いものも隠れています。Big曰く、水分が多いと、時間が経ったときに反りや割れが起きやすく、扱いが難しいそうです。友安製作所ではすぐに加工に取り掛かるため、すでにしっかりと乾燥しているものを狙います。

含水計でチェックすることもありますが、見た目や数値だけでは分からないことも。最終的にはプロの目で見極めるのが必須。持ち上げたり傾けたり、自分の手で重さを体感して見極めています。

✅クセがなく木目が美しい
木目の細かさも、必ずチェックするポイントです。一枚一枚表情が異なりますが、木目の波や節の多さによって選ぶ基準があります。ただ個性的であればいいのではなく、加工したあとも長く、丈夫に使えるものを選び抜いています。

「見た目が好きだから」「安いから」という理由だけで選ぶことはありません。裏表の木目をしっかりと確認して、長く使えそうかを判断しています。

✅木材の種類に合わせた相場
市場に1000枚、2000枚とずらり並ぶ板には、一枚一枚に木材の種類が書かれていないことも珍しくありません。そのため、職人が一目見て「これが何の木か」を正しく見極めるプロの目が必須になります。正しい知識を持った上で、せり人から提示された価格が相場に見合っているかを瞬時に判断し、本当にお客様におすすめできる一枚かどうかを選び抜いています。

市場には、国産から海外産まで本当にたくさんの木材が並んでいます。樹種が書かれているわけではないので、木目や重さから瞬時に正しい判断をして、お客様のための“とっておきの一枚”を見つけ出すようにしています。


友安製作所本社に隣接する「Factory Cafe CO-BA」で販売している一枚板。CO-BAに展示されている一枚板もそれぞれ表情が異なりますが……
こちらの一枚板は表面にある丸い模様の「節」が少なく、木目が細かいところに目を付けました。樹皮の付いている側面の「耳」を含め、展示されている一枚板はすべてBigが加工し、手触りを良くしています。
持ち帰った一枚は大切に育て、納得できる価格でお客様のもとへ
無事に競り落とした一枚板は、友安製作所の木工所へと運ばれます。しかし、持ち帰ってすぐにそのまま商品になるわけではありません。目的に合わせたサイズにカットしたり整えたりして、お客様のもとに届けています。
職人の手で、一枚板を育てる
自然のままの一枚板は、メンテナンスが欠かせません。木工所では、Bigが板の状態をチェックしながら、それぞれの板が持つ個性に合わせて一点一点手作業で加工や研磨、塗装を施します。

反りや割れを防ぐ。ベースを整えるひと手間
板は左右で厚みが違っていたり、うねりがあったりと、一枚一枚状態が異なります。そのため、まずは板の反りをしっかりと直し、厚みを均一にそろえる「製材」からメンテナンスの工程がスタートします。
ベースづくりを行うことで、時間が経ったときの反りや割れを防ぎます。板の個性に合わせて製材所の力を借りることもあれば、軽度なものはBigが自らの手で少しずつ整えていきます。
削って磨く。なめらかな肌触りへと変化を遂げる熟練の仕上げ
反りを直し、厚みをそろえた板は、カンナを使って表面をフラットに削っていきます。透き通るほど薄い、ティッシュペーパーのような木くずが均一に出るようになるまで何度も削るのは熟練の技。カンナがけが終わったあとは、小さな傷も残さないよう入念にサンダーをかけます。そうすると、いつまでも撫でていたくなるような、なめらかな質感へと仕上がります。
何度でも触れる「耳」の仕上げと自然塗料のツヤ出しも忘れずに
木の皮がついていた側面の「耳」と呼ばれる部分は、自然な形を残しつつも、触れてケガをしないようになめらかに整えます。ボロボロになった部分は、職人が自ら丁寧に研いで手入れをした「のみ」を使って整え、虫食いなどの穴があればパテや木を使って「穴埋め」の作業も行います。
また、最終工程のオイル塗装には安心安全な自然塗料を使用。ムラなく綺麗なツヤが出て、自然な質感を長く楽しめるので、丁寧に塗り重ねます。

自然の形を残す「耳」の部分は、少しでもささくれがあるとケガの元になります。小さなお子さまがいるご家庭でも安心して使ってもらえるように、自分の手で何度も何度も撫でて、安全を確認しながら仕上げています。

なぜ手に取りやすい?友安製作所だからできること
ここまで手間がかかっていると、一般的に一枚板は「とても高価で手が出しづらい」というイメージがあるかもしれません。確かに希少で高級とされる一枚板ですが、友安製作所の一枚板は、比較的お求めやすい価格での販売を目指しています。

一番の理由は、「仕入れから加工、販売までをすべて自社で一貫して行っているから」。 中間の業者を挟まず、職人であるBigが市場で直接目利きし、競りを通して一枚板を手に入れ、木工所で育てたのちに、直接お客様へお届けしているからです。余計なコストをしっかりとカットできるため、高品質な一枚板を、適正な価格で提案しています。
本当に良いものを、比較的お求めやすい価格で。友安製作所はその贅沢な条件をクリアして、お客様に一枚板をお届けします。

市場での仕入れから加工、そしてお客様へのお届けまで。すべて自分たちの手で完結できるのが私たちの強みです。「この一枚がどんなお客様の暮らしを彩るのかな」と直接想像できるからこそ、コストを抑えつつも、一切妥協せずに最高の状態へと育てて送り出せるんです!
8月以降にお待ちかねのオンライン販売がスタート予定

ウォールナット 
ケヤキ
これまでCafeでしか出会えなかった一枚板ですが、「遠方でも購入したい」「じっくり家で検討したい」といううれしいお声にお応えし、8月以降にオンラインショップでの販売がスタートします!
世界三大銘木の一つとして数えられ、深く美しい色合いと優れた加工性の「ウォールナット」や、樹木の中心に向かって山のような形が重なる板目(いため)が力強く現れ、躍動感のある模様が特徴の「ケヤキ」などの8種類から、サイズや木目、樹種とそれぞれ異なる個性を持った一枚板を、いつでもどこでもじっくりと選べます。

一枚板のみはもちろん、by TOMOYASU S.S.から出ているアイアン製もしくはアイアン×木製の「テーブル脚」と合わせての購入もできます。サイズオーダー(一部を除く)も承れるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。お部屋の主役になるダイニングテーブルから、こだわりのワークデスクまで。オンラインでも、木の温もりや職人の想いが伝わるよう、丁寧にお届けします。
まとめ:競りで出会った唯一無二の一枚で、贅沢なよろこびを
月に一度の銘木市場で、プロの目利きによって選ばれ、職人の手で大切に育てられた友安製作所の一枚板。 一枚一枚に詰まった「競り」の熱気や、板と向き合う職人のストーリーを知ると、お部屋に迎えた一枚板がより愛おしく感じられるはずです。
暮らしに、自然の息吹を。 そして、 唯一無二の、あなただけの一枚板をぜひ、オンラインショップで運命の出会いを探してみてくださいね。







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大規模な市場では、特定のエリアごとにグループが分かれて競りが行われることもあります。他のエリアに狙っている板があるときは、数名で手分けして駆け引きをするなど、作戦を立てて挑むんですよ。