これからお店の開業を考えている人や、空間を一新させたい方へ。
「せっかくならいい雰囲気のお店にしたいけれど、何から手をつけたらいいか分からない」そんな風に悩んでいませんか?
私たち友安製作所は、インテリアやDIYアイテムの製造・販売だけでなく、全国4店舗の「友安製作所Cafe」の運営や、工務店事業を通じたリノベーションなど、実際の「空間づくり」も手掛けています。お店のデザインに力を入れることは、コアなファンを獲得し、集客や売り上げにもつながります。
今回は、友安製作所Cafe「Factory Cafe CO-BA」をはじめ、数々のお店の空間デザインを担当している工務店事業の空間デザイナー・Store(ストア)にインタビュー。これまで友安製作所工務店で手掛けた飲食店の施工事例をもとに、プロが実践している「洗練されたお店づくりのポイント」を内装の視点から紐解きます。
記事の後半では、空間にすぐ取り入れられるおすすめのDIYパーツやインテリアアイテムもたっぷりとご紹介します。
明日からできる小さな工夫から、内装を根本から変えるアイデアまで。
あなたの理想のお店づくりのヒントを、一緒に見つけてみませんか。
お話を聞いたのは

工務店事業課・Store(ストア)
2025年6月にオープンした、八尾市で人気を集める「Factory Cafe CO-BA」の空間デザインを担当したことを皮切りに、現在では飲食店やオフィス、工場などのデザインを幅広く手掛けています。訪れる人がホッとくつろげる、温かみのある空間づくりが得意です。
目次
お店のセンスってなにで決まる?

ビジネスネームに「Store=お店」を選ぶほど、お店の空間が大好きなStore。プライベートでもさまざまなお店をめぐる彼女が、思わず「素敵!」と心を動かされるお店には、ある共通点があるといいます。心地よさと、魅力的なディスプレイを両立させる秘密を、プロの視点から紐解いていきましょう。
✅「コンセプト」がしっかり固まっている
「なんとなく、こんな雰囲気がいいな」
お店づくりを始めるとき、つい部分的なデザインの雰囲気から考えたくなりがちですが、Storeは「素敵だなと感じるお店は、言葉による説明がなくても『こんなお店なんだろうな』と想像できるくらい、世界観がブレておらず、細かいところにまで工夫が行き届いているんです」と語ります。見た目のセンスのよさは、しっかりとしたコンセプトがあってこそ。ブレない軸があるからこそ、空間全体に魅力が宿ります。
- 誰に来てほしい?ターゲットの明確化
年齢や性別、ライフスタイルまで、具体的にイメージしてみましょう - どんな時間を過ごしてほしい?来店の目的と提供価値の決定
お店で何を体験し、どんな悩みを解決したり、価値を味わったりできるかを考えます - キーワードを出してみよう
「ナチュラル」「非日常感」「温かみ」「プライベート空間」など、ターゲットとお店の提供価値を決めた後に、それらを満たす空間のキーワードをいくつか出していきます
✅居心地のいい「レイアウト」が考えられている
お店はお客様が出入りし、時間を過ごす場所。通路の幅感、お化粧室までのさりげないルート、カウンターの足元のゆとり、家具の使いやすさなど、お客様の視点で配慮されているお店は、のんびり居心地がいい時間を過ごせます。

レイアウトがしっかり考えられているお店は、お客様はもちろん、実は働くスタッフの動きもとてもスムーズになるんです。スタッフが気持ちよく働けていると、お店全体に自然と良い空気が流れますし、お客様も「なんだか居心地がよくて、ついつい長居してしまう」お気に入りの空間になると思います。
✅色使いや素材に「統一感」がある
素敵な家具を置いていても、色や素材にバラつきがあると少し落ち着かない空間に。色使いや素材感に統一感があり、綺麗にまとまっていると、洗練された印象を受けます。
また、内装だけでなく働くスタッフの制服やお店で使うアイテムまで雰囲気が合っていると、お店づくり全体にこだわりが感じられます。

すっきりとした色使いや素材のトーンがそろっているお店は、やっぱり居心地がいいです。その上で、例えばピクトグラムが壁から少し浮き出て見えるようになっているなど、シンプルな中にもちょっとした工夫やあそび心が隠されていると、「大切につくられているお店だな」と感動します。
✅外観から「そのお店らしさ」が伝わってくる
ふらりと立ち寄りたくなるお店は、外観にも魅力があふれています。きちんと整えられた看板、光が差し込む開放感、あるいは逆にあえて中を隠すようなミステリアスな佇まいなど、そのお店らしい独特な空気感は「どんなお店だろう?」と興味をそそります。

私もお店の外観を見るのが大好き。外観の雰囲気だけで、お店が大切にしているコンセプトがなんとなく伝わってくることも多いんです。外から見た印象と、一歩中に入ったときの内装の雰囲気を見比べてみるのも、お店めぐりの醍醐味だなと感じます。
ざっくりとでも、「こんなお店にしたい!」というイメージを持っていると、お店づくりの方向性が定まりやすいです。イメージがなかなか湧かず、ぼんやりしている方は、まず「好き」を集めることから始めてみましょう。
InstagramやPinterestなどのSNSで気になる画像を保存したり、カフェや建築の事例がたくさん載っている雑誌や写真集をパラパラと眺めたり。惹かれる写真をいくつか集めて並べてみると、自分の好きな色使いや素材感、叶えたいお店の雰囲気が自然と見えてくるはずです!
プロが実践!洗練された空間をつくるための4つのテクニック
センスがいいお店の共通点は、見た目のデザインの前に「コンセプト」というしっかりとした骨組みがあることでした。それを踏まえた上で、お店をより洗練された空間に仕上げるためには、どんなことを意識すればいいのでしょうか。Storeが、実際に現場で実践しているという4つのテクニックを教えてもらいました。
1.色や素材を使いすぎずに、主役(商品)を引き立たせる

壁、床、天井の内装に、インテリアアイテムなど……空間にはたくさんの要素があります。ついいろいろな色や素材を取り入れたくなりますが、内装が目立ち過ぎてしまうと空間がちぐはぐになり、主役であるはずのグルメや商品が輝きません。お店は「空間と商品をセットで楽しむ場」。主役を引き立たせるために、あえてベースの色使いや素材をシンプルにまとめると、空間全体が美しく調和します。
2.照明の「光のトーン」を統一させる

照明の光は、大きく分けて温かみのあるオレンジっぽい「電球色」と、自然な白や少し青みがかった「昼白色・昼光色」があります。ゆったり過ごしてほしいカフェやディナーには電球色が、作業に集中するオフィスや物を見せたい物販店には白い光が向いています。基本的には、この光のトーンは空間内で統一させたほうがすっきりと見えます。
特にキッチンの様子が客席から見える飲食店では、厨房のお料理と客席のお料理で見え方が変わってしまわないよう、光のトーンを統一させることが多いのだとか。
3.シンプルな中に、どこか「アクセント」をプラスする

商品を引き立たせるためにベースをシンプルにする一方で、壁を漆喰調にしたり、小物は色味のあるものを選んだりなど、どこかにそのお店らしいアクセントをプラス。ちょっとしたあそび心で、お店の個性をグッと引き出します。
4.家具や装飾は高さ・奥行きに「動き」をつける

カウンターの高さや、テーブルの足元の奥行き、装飾品の飾る位置などにも少し意識を向けてみてください。すべてを同じ高さにそろえるのではなく、あえて「動き」をつけてあげるのがポイントです。特に装飾品は高低差をつけることでお客様の目線が上がり、空間が広く感じられる効果も期待できます。
お店づくりにすぐ取り入れられる!おすすめアイテム8選
洗練された空間をつくるための「内装のヒント」について詳しく紹介しました。細部にまで工夫が施されているお店は、他店にはない特別な魅力があります。
ここからは、これからお店をつくる方はもちろん、既存のお店でもすぐに実践できる「空間の仕上げにプラスしたいおすすめアイテム」を8つピックアップ。Storeも空間デザインを考える際に、リアルによく使っているアイテムばかりです。ぜひ、お店づくりの参考にしてみてください。
誰でも職人レベルの味に。壁素材のアクセント「ひとりで塗れるもん」


既存の壁紙の上からでも、専用の下地テープを貼った上からでもそのまま塗れる、漆喰と同じ「石灰石」が主成分の塗り壁材。工務店が手掛けるリノベーションでも、よく活躍している優れものです。
綺麗に塗ろうとしなくても凹凸が味になるので、誰でも左官職人になったような気分で、壁のカラーや素材の変化を楽しむことができます。
塗った瞬間にドロドロと落ちてくることがないため、壁だけでなく「天井」のアクセントにも大活躍。一面だけ色を変えるのも良し、お店全体を温かみのある空間に仕上げるのもおすすめです。
「ひとりで塗れるもん」の塗り方はこちらの記事をチェック
アイアンの高級感のある質感を楽しむ「テーブル脚」


強度に優れ、溶接の美しさが際立つアイアン素材や、木目の愛らしさに惚れ惚れするウッド素材のテーブル脚。友安製作所のオリジナルブランド「by TOMOYASU S.S.」をはじめ、職人が手掛けたさまざまな形のテーブル脚が豊富にそろっています。
1本脚のものや左右に取り付けるものなど、形はあそび心を効かせてバラバラにしつつ、カラーを統一することで、客席ごとに個性を宿すことも。飲食をするときにちょうどいい高さに設定されているため、工務店のリノベーションでも絶大な信頼を置いているアイテムです。
by TOMOYASU S.S.の製品をつくる職人たちの技術にフォーカスした記事はこちらをチェック
やわらかい光で包み込む「ミラー電球」
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ガラスの下半分に施された繊細なミラー加工が特徴の「ミラー電球」は、直接光が目に届かないような設計です。LED特有のチカチカとした強い眩しさを抑え、空間全体をふんわりと包み込むような光を演出してくれます。
壁や天井を照らして生まれる「間接光」は、まるでキャンドルの火のように穏やか。 やわらかい光を届けてくれるので、ゆっくり食事を楽しむ飲食店やサロンにぴったりです。CO-BAでも、存在感を主張しすぎないようにお手洗いのスペースで活躍しています。
ミラー電球についての詳しいお話はこちらの記事をチェック
空間にさわやかな彩りを添える「フェイクグリーン」


そこにあるだけで空間をさわやかに彩ってくれるグリーンは、お店づくりの万能アイテム。特にフェイクグリーンは、お手入れのしやすさから工務店の現場でもよく取り入れられています。
忙しいお店でも水やりの手間が省け、虫の心配もないので、気兼ねなく取り入れられるのがうれしいポイント。友安製作所のフェイクグリーンは、一見本物と見間違えるほどのクオリティです。葉の形や大きさも多種多様なので、アレンジの幅が広がります。
おうちでのフェイクグリーンコーディネートについて書かれた記事はこちらをチェック
魅せる収納として使う選択。「アイアンハンガーバー」


天井から吊るすタイプのハンガーバー「ten」や「ten・ki」。一本の鉄パイプを曲げ加工してつくり上げたアイアンタイプと、鉄と木を組み合わせて好きなように取り付け位置を選べるタイプの2種類があります。
そして、折りたためる省スペース設計がうれしい、スイング式壁付けタイプのアイアンハンガーバー「sou」も春に新登場しました。どれも職人の手仕事が光るアイアンアイテムです。
アパレルショップで服や帽子、バッグなどの売れ筋アイテムを飾ったり、観葉植物やドライフラワーを吊るしたりと、ディスプレイ用の什器として使うのがおすすめ。アパレルショップ以外にも、お客様の上着や荷物の一時置きとしても使えます。
ten/ten・kiについて詳しく解説した記事はこちら
目印にも愛らしさをプラスして。「サインプレート」


お手洗いの場所やスタッフルーム、レジ周りなど。初めて訪れたお客様が「どこになにがあるか」を迷わずに把握できる目印があると、お店での時間がもっと安心できるものになります。
機能的でありながら、温かみや愛らしさも兼ね備えたサインプレートがあれば、細部まで気の配られた「素敵なお店」という印象に。友安製作所では種類豊富なデザインをご用意しているほか、オーダーメイドを承っているものもあるで、「もう少しこうできたら……」というこだわりも形にできます。
ペンキやステッカーで自由にアレンジできる、ウォールブラケットタイプの「アイアンブラケットサインボード tsuri」。このたび、好きな文字を入れられるテキストオーダーが始まりました!
また、友安製作所のオリジナルブランド「by TOMOYASU S.S.」では、「tsuri」を含むサインプレートやサインボードのオーダーメイドも承っています。
スムーズに注文できるシステムをつくったエンジニア、日頃からロゴ制作を手掛ける社内デザイナー。素材を使って理想の形にする職人や、レーザー加工を担うプロたち。社内にいる各分野のプロフェッショナルがチームとなり、お客様の「こんなの欲しかった」という想いを、一つひとつ手作業で形にしています。
お店のチラシや本置きに。壁付けマガジンラック「bun」

お店のチラシやメニュー、待ち時間に読むための本を置くのにぴったりなのが、壁付けタイプのマガジンラック「bun」。マットな質感のアイアンタイプと、木の温もりがやさしいウッドタイプの2種類があります。
立てかけやすいマガジン型のウォールシェルフと、ストッパーのバーが分かれているため、置くアイテムのサイズに合わせられるのが特徴です。壁面を使った「魅せる収納」は、お客様の目にも留まりやすく、スタッフもサッと取り出しやすいです。CO-BAではお手洗いの横に設置し、広報物や他店のお知らせ情報などのテイクフリーの冊子を置く場所に使っています。
お店の景色を邪魔しない。空間にすっと溶け込む消火器カバー「kokage」


お店に必ず置いてある、真っ赤なカラーが目立ちやすい消火器。そんな必須アイテムを、空間にさりげなく、そしてスタイリッシュに馴染ませてくれるのが消火器カバーの「kokage」です。
消火器マークは、別素材のサインが取り付けられたタイプと、くり抜きタイプの2パターンをご用意。洗練されたお店の雰囲気を崩さないため、友安製作所Cafeでも頼りになる存在として活躍しています。
まとめ:小さな工夫の積み重ねが、「素敵」をつくる
いかがでしたか。
お店づくりは、決して難しく考える必要はありません。
まずは「誰になにを届けたいか」を明確にすること。そのコンセプトに合わせて、ちょっとした工夫と憧れのアイテムを積み重ねていくことが、お客様にとって心地よい「素敵」な空間をつくります。
「まずはアイテムひとつから取り入れてみたい」という方は、ぜひ友安製作所のオンラインショップや、実際のディスプレイを見にカフェへあそびに来てください。
「もっと根本から、お店の内装から世界観をつくり込みたい」「自分だけでは難しいかも」と悩んでいる方は、ぜひ友安製作所工務店にご相談を。
数々のお店の空間づくりを手掛けてきたプロのメンバーが、あなたらしいお店づくりを一緒に伴走します。


















「誰に、どんな体験を届けたいのか」といったコンセプトが、しっかりとお店の形に落とし込まれていると、お店は内装にも自然と一体感が生まれ、結果的にお客様の心に響くのだと思います。また既製品ではなく、そのお店ならではの看板やピクトグラムが施されているのを見ると、細かな部分にも息づかいが感じられます。