「手間暇かける」とは、「時間と労力をかける」ということ。
友安製作所のオリジナルブランド 『by TOMOYASU S.S.』の製品は、まさに職人が手間暇かけたアイテムたちです。
「型にはまらない自由な発想から生まれるプロダクト」であるby TOMOYASU S.S.の製品ですが、それは、ベースとなる「型」があるからこそできるもの。その型の根底にあるのが、職人たちの技術力。
この記事では、by TOMOYASU S.S.の製品たちが、どんな工程で、どんな手間暇をかけながらつくられているのか? そして、職人たちの技術にフォーカスしていきます。
目次
設計・構造デザイン:強度と美しさを両立させる“機能美”

by TOMOYASU S.S.の大きな特徴の一つであり、軸となっているのが、「機能美」という考え方です。機能美とは、その道具の役割を徹底して追求した、その先にある美しさ。
強度を保つためには補強が必要です。しかし、補強をし過ぎると重くなり、美しくなくなる。
では、どうするのか?
by TOMOYASU S.S.の製品は、強度と美しさを両立させるため、無駄な補強を入れるのではなく、「構造の工夫によって強度を保つ」設計を行っています。
例えば、少し「ハ」の字に角度をつけたテーブル脚。この角度によって真下に力がかかり、テーブルが安定するんです。機能美をデザインに落とし込んだ事例の一つ。
「あそび心のある自由な発想で」「一つひとつが手作業で」つくられる計算のない作品。そう思わせるby TOMOYASU S.S.の製品ですが、実は、職人たちが計算し尽くしてつくり上げた、機能美のある「くらし」のアイテムなのです。
パイプの曲げ加工・カット:微調整は「手」の記憶
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「0.数mmも狂わないように」。
パイプの曲げ加工は、基本的に機械で行います。しかし、その際に生じる「ねじれ」を調整するのは、やっぱり「人の手」。
職人の手が記憶した感覚で、曲げ加工の微調整を繰り返していきます。
そして、曲げ加工で伸縮した分は、グラインダーを使って手作業でカット。
簡単にカットしているように見えますが、真っすぐ切るのは至難の業。ここでも職人の「手」が頼りです。
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溶接:正確に、スピーディーに
「高い技術」と「手間暇」が必要な理由
「溶接は高い技術が必要」そう言われるには、理由があります。
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金属の特性を理解し、コントロールする
溶接(ろう接)は、接合する材料よりも融点(溶ける温度)が低い材料を接着剤のように使用して接合する方法。
金属の特性として、熱を加えると金属は膨張し、冷えると「縮み」ます。その縮みから、「歪み」や「反り」が出てしまうんです。
そうした歪みも前提として計算し、溶接をコントロールしていくのが、職人の腕の見せ所。
そのためにby TOMOYASU S.S.では、「2度の溶接」を行っています。
1度目は仮溶接。仮溶接では、職人がこの工程のためだけにつくった「治具(じぐ)※1」を使用します。
見た目はもちろん、正確に、スピーディーに。
2度目に本溶接を。これらの溶接では、あらかじめ歪む方向と逆に傾けたり、溶接する順番を工夫したり、最終的に真っすぐな状態になるように、職人一人ひとりが工夫しています。
わずかに生じる段差を「いかに平らに見せるか」が勝負。
※1 部品を加工・組み立てなどする際に、「位置を正確に固定し、作業を正確に案内するための補助道具」。
目と手の熟練度が物を言う
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接着剤の役割をする溶加材は、職人が手作業で動かします。
そのため、スピードや角度、タイミングなど、手と目の連動でコントロールしていく必要があります。
長年の経験から備わった「目」と、熟練した「手」の技術が必要なんです。
また、溶接は電圧(電気の量)と職人の手のスピードを、最適なバランスに合わせることがポイント。
例えば、電圧が高い状態で手が遅いと穴が開き、逆に弱いまま手が速いと、しっかりと溶接することができません。
それぞれの職人が自身の個性を見極めて調整していくこと。そしてさらに、一定のスピードで溶接していくことが重要かつ、難易度の高い技術なんです。
ちなみに、写真のby TOMOYASU S.S.を担当する職人は、「スピーディー×高電圧」派。
確かな職人の技術があるからこそ実現している溶接です。
仕上げ:ライバルに見られても恥ずかしくないように
「溶接していない」ほどの一体感に

溶接には、さざ波のような「溶接ビード」と呼ばれる跡が残ります。
しかし、実際にお客様の手元に届くby TOMOYASU S.S.の製品には、この溶接ビードがほとんど見られません(※一部製品を除く)。
その理由は、職人の手で行う丁寧な仕上げ作業。
母材を傷つけないように、盛り上がった溶接ビードの部分だけをグラインダーで丁寧に削り落としていきます。
そのグラインダーも数種類を使い分け、少しずつ、丁寧に、だけどスピードも大事に。一見矛盾するような作業を、一つひとつ仕上げていきます。
目に見えない凹凸をフラットに
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なぜ、わざわざ手作業なのか?
そもそも鉄などの金属は、目に見えない程度、膨らんでいたり、凹んでいたり…。
つまり「平らではない」形状だからこそ、機械で削ると余計な部分まで削ってしまい、違和感が出てしまうんです。
溶接個所の一つひとつを、職人の目視と感覚によって削り、周りと馴染ませる。繊細で根気のいる作業です。
完成したのは、まるで「溶接していない」、最初から一つの素材であったかのような一体感。
安価な海外製品では、こういった仕上げ作業を行っていないメーカーも多く、「ガタガタの溶接跡がむき出しになっている」という状態のものも多いんです。
by TOMOYASU S.S.の職人たちは言います。
「他社の職人から見られても恥ずかしくないものを世に出したい」。
この仕上げ工程にも、多くの手間暇をかけています 。
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塗装:より長く愛用してもらいたいから
均一な吹付が仕上がりを左右する
塗装は、車のパーツにも使われるほど耐久性の高い「粉体塗装」を採用。
by TOMOYASU S.S.では、あえて家具にこの粉体塗装を採用することで、より長く愛用してもらえるアイテムを目指しています。
粉末状にした塗料を吹き付ける作業は、一見、簡単に見える工程かもしれません。
しかし実は、塗料を薄く均一に吹き付けるには、職人の技術と経験が必要。
塗料が均一でない場合、最後に塗料を焼き付けた際には、柚子の皮のような凹凸ができてしまう場合も。
塗装の前にもひと手間。シンナー系の薬剤で、製品の汚れや毛羽立ちを拭き取ります。
この作業を省いて塗装してしまうと、製品にボコボコとした跡が付いてしまうんです。
見えないところも
製品の中には、塗装難易度が高い、複雑な形状の製品も。
人目に付く部分や手が触れる部分をいつも以上に丁寧に仕上げつつ、塗装が薄くなりやすい、裏側のくぼみなどにも細心の注意を払って塗装しています。
また、均一で綺麗な塗膜に仕上げるため、粉を吹き付けた後は炉に移動して熱し、さらに20分置いて冷ますという手間をかけているんです。
「もうひと手間」それが、私たちの考える良い製品につながっています。
木材の加工・組み立て:細部に至るまでの手作業
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鉄のイメージが強い友安製作所ですが、近年は同じ工場内に木工所も備え、専属の木工職人がいることをご存じですか?
特徴は、鉄工と同じく、「手作業」へのこだわり。
鑿(のみ)を使う場面も多く、大きな工場であれば機械で行うような作業も、完全に手作業で鑿を使って削り落としています 。
1台に半日要することも
木材の手で触れる部分は、すべて「面取り(※2)」をしています。
見た目もさることながら、手触りも滑らかになり、ささくれなどによるケガも防ぐことができます。
鉄職人からバトンタッチされた鉄製品と木材を組み立てているのも木工職人。
鉄と重なる部分を鑿で削り、微調整しながら仕上げていきます。手間のかかるテーブル脚では、1台に半日を要することも。
また、加工が難しいオーク材などを扱う際は、木目の「順目」「逆目」を見極めて削る必要が。順目のとおり削ることで、表面がボロボロになるのを防ぐことができます。
こういった細部に至るまでの手作業が、by TOMOYASU S.S.の真骨頂なんです。
※2 鋭利な角を削り、滑らかにする加工。
まとめ:日常にby TOMOYASU S.S.を
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設計から始まり、加工、溶接、仕上げ、塗装、そして木材との組み立て。 各工程を巡って見えてきたのは、すべての作業の根底にある職人たちの「手」と「目」、そして「妥協のない想い」でした。
一見するとスタイリッシュで、計算のない作品のように見えるby TOMOYASU S.S.のアイテムたち。しかしその裏には、0.数ミリの狂いも許さない繊細な技術と、「もうひと手間」を惜しまない時間と労力が隠されています。
「ライバルに見られても恥ずかしくないものを世に出したい」 「より長く愛用してもらえるアイテムを届けたい」
私たちが製品づくりに、あえて「手間暇」をかける理由はそこにあります。
大量にモノがあふれる現代だからこそ、人の手でしか生み出せない心地よさがある。
職人たちの確かな技術と想いがたっぷりと詰まったby TOMOYASU S.S.のプロダクトを、ぜひ、あなたの「くらし」に迎えてみませんか?
日常の中で実際に触れて、その機能美とあたたかみを体感してみてください。

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